収益物件の「建物価格」、契約前に決めていますか?
こんにちは、クレアクロスの重村です。
一棟アパートや小ぶりな一棟マンションをご購入されたオーナー様から、購入後しばらくしてこんなご相談を受けることがあります。
「消防署から『点検報告が出ていません』という通知が届いたんですが、これは何ですか?」
利回りや融資、空室対策には皆さん熱心なのですが、建物の「法定点検」は意外と見落とされがちです。
一棟の収益物件を持つということは、建物の管理責任を負うということ。今回は、購入前後に確認しておきたい法定点検の話を整理します。
①消防設備の点検は「オーナーの義務」です
アパートやマンションに設置されている消火器・自動火災報知設備・誘導灯などの消防用設備は、消防法により、建物の関係者(所有者・管理者など)が定期的に点検し、その結果を消防署へ報告することになっています。
点検は、機器点検が6か月ごと、総合点検が1年ごと。共同住宅の場合、消防署への報告は3年に1回が原則です。
一定規模以上の建物では、消防設備士などの有資格者による点検が必要になります。
ここでよくあるのが、「管理会社がやってくれていると思っていた」というケースです。
管理委託契約の範囲に消防点検が入っていなければ、誰も手配していないということが実際に起こります。
報告を怠ると罰則の規定もありますし、何より万一の火災のとき、入居者の安全とオーナー様の責任に直結します。
②建物の規模によっては、ほかにも点検があります
消防点検以外にも、建物によっては次のような点検・報告が必要になります。
・エレベーター:建築基準法に基づき、原則として年1回の定期検査と報告
・受水槽:有効容量が10立方メートルを超える「簡易専用水道」は、水道法により年1回以内ごとの清掃と検査
・建物本体や建築設備:建築基準法12条の定期報告。共同住宅が対象になるかどうかは、規模や自治体(特定行政庁)の指定によって変わります
大阪市内の中規模マンションでも、エレベーター付き・受水槽ありの物件は珍しくありません。
これらの点検費用は毎年かかるランニングコストですので、収支計画にもきちんと入れておく必要があります。
③購入前に「点検の履歴」を見せてもらいましょう
一棟物件を検討するときは、レントロールや修繕履歴と一緒に、次の書類を確認されることをおすすめします。
・直近の消防用設備等点検結果報告書(消防署の受付印があるもの)
・消防署の立入検査で指摘を受けた事項と、その改善状況
・エレベーター、受水槽などの点検・検査記録
・現在の管理委託契約で、どの点検が委託範囲に入っているか
以前ご相談いただいた物件では、報告書を取り寄せたところ「自動火災報知設備の一部不良」が指摘されたまま、改善されていませんでした。
売主様と協議して決済前に修理していただき、買主様は安心して引き継ぐことができました。
購入後に発覚していたら、修理費も手配の手間も、新しいオーナー様の負担になっていたところです。
まとめ
法定点検は、利回りの表には出てこない「見えないコスト」であり「見えない責任」です。
でも、ここをきちんと押さえておくことが、入居者に長く安心して住んでもらえる物件づくりの第一歩だと私は考えています。
「この物件、点検はどうなっているんだろう?」と思われたら、購入前でも購入後でも、お気軽にご相談ください。
▼お問い合わせは公式LINEから
ご相談・お問い合わせは、こちらの公式LINEよりお気軽にどうぞ。
公式LINEでお問い合わせ
▼あわせて読みたい不動産投資のコラム
収益物件の保険、決済日から入っていますか?
収益物件の「建物価格」、契約前に決めていますか?


