「指定の火災保険」は断れる?賃貸契約の誤解
「ペットと一緒に暮らせるお部屋を探しているのに、なかなか見つからない」——賃貸のご相談で今も多いお声です。犬や猫は大切な家族の一員。それだけに、物件選びで妥協して後から困る方も少なくありません。今回は、後悔しないペット可物件の探し方を、実務の現場からお伝えします。
①「ペット可」と「ペット相談可」は意味が違う
まず押さえておきたいのが、募集条件の言葉の違いです。「ペット可」は原則として飼育が認められていますが、「ペット相談可」は大家さんや管理会社との個別相談が前提で、種類・頭数・大きさによっては断られることもあります。「相談可だから大丈夫」と思い込んで内見や申込みまで進み、いざ審査で「小型犬1匹まで」と言われて振り出しに戻るケースを何度も見てきました。募集図面の一言で安心せず、飼っている(飼う予定の)ペットの種類・頭数・体重を最初に正確に伝え、その条件で通るかを申込み前に確認することが遠回りに見えて一番の近道です。
②条件は「契約書と使用細則」で最終確認する
ペットの飼育ルールは、賃貸借契約書や管理規約・使用細則に細かく定められています。共用部分(廊下・エレベーター)は抱きかかえて移動する、多頭飼育は不可、犬猫以外(爬虫類・鳥など)は別扱い、といった取り決めがある物件も珍しくありません。口頭で「大丈夫ですよ」と言われても、書面に明記されていなければ後のトラブルの火種になります。ペット飼育に関する特約や誓約書の有無、内容まで契約前に必ず目を通しておきましょう。
③退去時の原状回復費用を見込んでおく
ペットとの暮らしで見落とされがちなのが、退去時の費用です。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の使用による損耗や経年変化は貸主負担が原則ですが、ペットによる柱の傷・壁紙のひっかき・臭いの染みつきなどは、借主の善管注意義務違反として借主負担と判断されやすい部分です。ペット可物件では敷金が一般より1か月分ほど多め、あるいは礼金上乗せや「ペット飼育で敷金の一部償却」という条件が付くことも多く、これは退去時の負担を前もって織り込む仕組みでもあります。契約時に敷金の返還・償却条件を確認しておくと、退去時の「思ったより返ってこない」を防げます。
■まとめ
ペット可物件は数が限られるぶん、条件面を焦らず一つずつ確認することが、飼い主にもペットにも幸せな住まい選びにつながります。大阪市内でもペット共生型の物件は少しずつ増えていますが、募集条件・契約内容・退去時費用の3点を押さえておけば、後から慌てることはありません。「この子と一緒に長く住める部屋」を、一緒に探していきましょう。ご不安な点は、どうぞお気軽にご相談ください。
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