大人と子供では受け入れる能力が違う

宮本章太郎

宮本章太郎


心理カウンセリングには認知療法というのがあるんですが
例えば他人に何かを言われたり指摘された時
大人は認められるが
子供はわかってても認められないんですね。
素直に受け入れられないんです。

だから大人は、言う事を聞かない子に対して
つい感情的になってしまいがちですが
気づいてるか気づいてないかは別として
子供も本当はわかってるのです。
ただその事を、自分の中で納得出来ない
噛み砕いて受け入れられないだけなんですね。

それはまだ、頭で理解できる程の成長をしていないからです。
幼ければ幼いほど
いくら大人が事の正しさを説いてみたところで
どうしても子供は感情の方が優位になってしまいます。
判断能力が未成熟で、大人の言ってる事が理解できずに
頭が混乱しているからです。
人間的に未熟だと言ってるのではありません。

それでも無理に説き伏せ続けようとした場合
子はますます混乱し
ついにはヒステリックになってしまうんですね。

むしろ、何でもすんなり受け入れてるような子の場合
その子の将来は怖いですよ?
まるで機械人形のように無感情で
何を考えてるのかもわからない人間になり
やがて何かのキッカケで突然爆発してしまいます。

いわゆる、良い子、おとなしい子といわれるような子が
突然キレる状態です。

感情の行き場がわからず、コントロール出来ずに
思うがままに暴れてしまうんです。
自分でも収拾がつかなくなってしまうんですね。
(ただし、同じような内容でも
発達障害の子に関してはまた話しが違ってきます)

このようにして、大人が子を無理やり従わせようとするのは
間違いであり危険でもあるのですが
大人同士のコミュニケーションでも同様です。
相手を従わせるという事は支配です。

どんな立場のどんな関係であれ
相手の自主性を尊重して付き合わなければ
いずれはどこかで、自分自身が人間関係でつまずく事になるんですね。

今の環境に守られて、その環境の中にいる内はいいのですが
ひとたびその環境から離れると
今までの対応の仕方では通用しません。
その中でつらい思いやしんどい思いをするのは
結局は全て自分なんです。

相手にしてきた事は、いずれ自分に返ってくるとは
つまりこういう事なんですね。
内弁慶だったり八方美人というのは
世の中には通じませんし、自分を傷つけるだけです。
他人はちゃんとあなたを見ています。

話しは戻りますが
子供はわかってても認められないというのは
おわかりいただけたと思います。
では大人なら何でもわかってるかといえばそうではありません。
大人もわからない事だらけの中で生きています。

子育てをした事のない人に子育ての苦労を話しても
ある程度の理解や事情は伝わっても
実際の苦労まではなかなか伝わりにくいですよね。
いくら成長して理解出来る能力は備わったとしても
わからない事、つまり見えていない部分には理解のしようもありません。

そこで大きな効果を発揮するのが認知療法です。
いわゆる心理カウンセリングですね。
療法と聞くと、どうしても病気の治療のように捉えられがちですが
実はそうではありません。
認知療法では、相手のわからなかった部分が見えてくるばかりか
自分の中のわからなかった部分でさえ見えてくるんですね。

人間わからない事には対処のしようもありませんが
一旦わかってしまうと、次に何をしたらいいのか
どうしていったら上手くいくのかを考える事が出来ます。
他人や自分、物事を知る事によって
ようやく前を向いて進む事が出来るんですね。

つまり、人に優しく、自分にも優しい
人間が生きて行く中で理に適った、非常に素晴らしい療法といえます。
それが心理カウンセリングなんです。
決して心が病んでる人が受けるというようなものではありません。

実際心理カウンセリングを受けてらっしゃる方々には
一般的な日常生活を送ってる人が多いですよ。
平気で人を騙したり裏切ったりして何とも思わないような人たちの方が
よっぽど心が病んでると思います。

心理カウンセリングは、人生にはもちろん
日常生活にも活かせますので
現在お悩みであったり、自分を見失いそうな方は
ぜひ一度心理カウンセリングを体験してみてくださいね。
今まで見えていなかった悩みの原因に
きっと気づくと思いますよ。



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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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