理想の人の真似をすれば理想の人になれる
子どもの頃からノートをとることが大の苦手でした。先生が黒板に書いたことをノートに写すのが精一杯で、先生の言ったことはまったく頭に入っていないし、後でノートを見て復習をすることもなくまったく意味不明な行動だったったのです。
そんな私が、記録や日記以外にノートに書き出すことに意味を感じたのは還暦を迎えてからです。これまで受講したセミナーでも「ノートに書き出す」というワークが多く、意味不明のまま実践していました。
ある自己啓発セミナーに参加した際、自分の欠点を書き出して下さいという課題を与えられ、内心くだらないと思いながら目に見える文字にしてみると、普段は考えたこともないような欠点が浮かび上がってあらためて驚かされました。
この時にノートに書き出す作業の意味がやっと理解できました。文字を起こす時は左脳を刺激し、読む時は右脳で客観的に捉えることができます。パソコンと違ってノートならいつでも開いて見ることができるので、繰り返して読む行動にブレーキがかかりません。
ということで前置きが長くなりましたが、先週アップした「自己肯定感 第3章.1」で、自己肯定感を下げる3つの感情「罪悪感」「劣等感」「不安感」についてお伝えしました。今回はこれらの基になっている感情のひとつ「怒り・イライラ」についてお伝えします。
例えば、子どもや配偶者に対してイライラしたり怒りが勃発することが多々あり、怒ったあとで罪悪感に苛まれたり、喧嘩ばかりしている我が家。他方、幸せそうな友人の家族に対して劣等感を感じているばかりか、こんな状態でやっていけるかという将来にも不安がある。
このような負の感情を抱えていると、自立神経が乱れ、怒りやイライラを相手に向けているのか自分なのか解らなくなり、自分の身体の不調さえ気付けない状態に陥ることになります。
もし、罪悪感や劣等感の基になる感情が「怒りやイライラ」だったら、根本的な原因を自分自身で理解することが重要になります。そんな時、冷静になって自分自身の感情を俯瞰できるセルフコーチング的な「感情俯瞰ノート」なるものを紹介します。
下記の感情俯瞰ノートの事例を参考にして、あなたの具体的な「怒りやイライラ」を下記のフローをノートに書き出してみて下さい。
- 状況(事実) 子どもが騒いでいる
- 状態 イライラが70%になった(イライラ度をスケール表示する)
- 思考 具体的に何に対してイライラしているのか(何度言っても聞かない・読書に集中できない)
- 根拠 イライラする思考の基(モノを壊したり隣の住人に注意された過去の体験・固定観念)
- 裏付け 別の視点からリフレーミング(元気があって良い・ストレス解消になっている)
- バランスが取れた思考 騒ぐには子どもなりの理由があるかも・親の気を引きたいのかも
- 新たな感情 この時点で最初の感情と比べて現在のイライラ度は何%か
- 新たな行動 子どもと出かける・一緒に遊ぶ
感情の動きをフローに乗せて書き出すと、自分自身のココロの動きを俯瞰できるので、冷静な思考への切り替え速度が上がります。怒りやイライラの原因がご主人だったとしたら、冷静になった時にノートを見せて、自分の感情の動きを自己開示し、ご夫婦で感情のすり合わせをすることができます。
最初は面倒かもしれませんが、感情俯瞰ノートには、ネガティブな感情だけでなく、楽しい時、嬉しい時のポジティブな感情を色分けして書いてみる。或いはネガティブデータとポジティブデータのフローに共通点があればアンダーラインを引くと、隠れた自分の価値観や固定観念を掘り起こすことができます。
自分自身を知り理解するためにも、是非、実践してみて下さいね。
あなたにも気付きがありますように
【小さな実践】
感情俯瞰ノートを家族で交換してフィードバックしてみる
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