人生観が変わるウソのような話
「ゴールデン・サークル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
マーケティングの専門書を読んでいると、よく出てくる言葉です。
ゴールデン・サークルは、why・how・whatの三重構造で構成され、物事の本質を説明するためのフレーム理論です。
「why」 何故そうするのか(目的、信念、理念、何のためするのか)
「how 」手段(方法、理論)
「what」何をするのか(商品、サービス)
Appleと言えば、故スティーブ・ジョブズですよね。マーケティングのセミナーで、亡くなった今でも彼はゴールデン・サークルの事例として登場してくれます。
why「我々は常に世界を変えるという信念を持っています。異なる考え方に価値があると信じています」
how「私たちが世界を変える手段は、美しくデザインされ、簡単に使え、親しみやすい製品です」
what「こうして生まれた素晴らしいコンピュータがこれです」
このようにメッセージをwhyから始められると、私たちは感情を動かされ衝動的に行動します。Appleに熱狂的な信者が多いのもうなずけます。
私たちのほとんどの意思決定は感情が行なっているので、その人の価値観や考え方に賛同したら感情は動きます。
良い例が、ご主人が衝動買いをした後に、理論武装して奥さんに買った言い訳をする。これは私も経験しました。だって「感情が動いたから買った」では許してもらえませんからね(笑)
こういうことも踏まえて、自分の理念から外れる考え方や行動をしないために、講座やセミナーのコンテンツを考える際、「良き家庭は良き社会を創る」という個人理念を基にして作っています。
ゴールデン・サークルの応用
このゴールデンサークル理論は、経営者だけじゃなく企業や一般のコミュニティでも、上手に人を動かす時のコミュニケーションツールとしても使える理論です。
伝え方が苦手な人は用件だけ言うので合理的に感じますが、肝心の本来の意図がズレて伝わることがあります。
例えば、部下に企画書を作ってもらう際、ゴールデン・サークルで伝えると下記のようになります。
why「今回の企画はお客様にとっても、我社にとっても新たな挑戦となる」
how「現段階では数字的根拠が不足しているので説得力を意識して数字をまとめて欲しい」
what「図やグラフで視覚化した企画書を作ってくれ?」
このように上司が「何のために自分に企画書を頼んだのか」が明確になると、部下のモチベーションはめちゃ上がりますよね。
プライベートでも友だちを卒業旅行に誘う時に、「卒業前に旅行に行かない?」というより、「私たちが一緒に旅行に行けるのは就職すると難しくなるでしょう。学生最後の記念として一生思い出に残る旅行をしない?」
とこのように言われたら感情が動きませんか(^o^)
ノーベル平和を受賞したキング牧師の演説で有名な「私には夢がある」
今の新型コロナウィルスが広がっていく状況の中で、私たちに響くキング牧師の言葉は「私たちには今日も明日も困難が待ち受けている。それでも私には夢がある」という言葉がふさわしいように思います。
あなたにも気付きがありますように
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「コアビリーフ・価値基準・判断基準を知ることは自分を知ること」
価値観や判断基準を引き出すワーク
【小さな実践】
自分のセルフイメージ(自分は何者か、何のために生きている)基に、あなたの個人理念を言語化し自分軸をつくってみる