リフレーミングで捉え方を変える
昨日の記事、「好き嫌いに理由なし」のオマケ。
前回、「好き・嫌い」のような情動は、脳の扁桃体から反射的に湧き出る信号のようなもので、理由は後付されるとお伝えしました。
「好き・嫌い」(本能的) →「理由は◯◯」(理性が後づけ)
今回は、「本能的な部分に本当に理由がないのか」をお伝えします。扁桃体が、まったく理由もなく「好き・嫌い」を瞬時に判断しているわけではありません。
以前、お伝えしたことがあると思いますが、「扁桃体」は情動を司っています。
※情動とは、怒り、恐れ、喜び、悲しみなど、反射的に湧き出た一時的で急激な感情の動き
情動の1つ「怒り」の感情が反射的に着火するのは次のような理由があります。現状の出来事と自分の強い固定観念の間にギャップが生まれた時、反射的に怒りの起動スイッチが入ります。
例えば、自分がきちんとマナーを守っているのに、それを無視した他者が平然とマナー違反をした時、自分の中に「マナーは守るべき」という強い固定観念があれば反射的に怒りの起動スイッチが入ります。
怒りの厄介なのは、自分の機嫌によって起動スイッチが入る時と入らない時があったり、人によって起動時間に差があることです。
話を怒りから「好き・嫌い」に戻しますね。
何かがトリガーになって瞬時に好感を持つこともあれば、些細なことでも瞬時に嫌いになることがあります。よく女性が「生理的に嫌いです」と言ったりします。この嫌いにも潜在意識の中に理由があります。
その女性の過去のトラウマに共通する何かか、五感を刺激する苦手な匂いが相手からするのか、或いは幼い頃の生活環境の中にあるのか、嫌いと言った本人すら気付いてないかもしれません。
女性はモヤモヤ感が気持ち悪いので、自分が納得できる理由を見つけて後付します。但し、後付した理由がたまたま潜在意識の中の答えと合致している時もあるので、後付の理由が正解の場合もあります。
私たちの固定観念は、過去に学習したものです。「瞬時に危険を察知しなければならないような生存に関係するもの」「過去に体験したトラウマ」など、本人が気付いていないものも含めて、潜在意識の中から瞬時に引き出し判断します。
まとめとして、
「好き・嫌い」は、上記の理由から潜在意識で瞬時に判断されているので、理由を後付にして、自分や相手を納得させるという流れになります。
参考になれば幸いです。
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「怒りの起動スイッチはあなた自身が押している」
怒りの感情には相手は関係ない
◇「現状と固定観念のギャップが感情とレベルを左右する」
強い固定観念に土足で入ると反射的に怒りになる
【小さな実践】
情動が湧いた時、この感情の源流はどうなっているのかを掘り下げ、自分の強い固定観念を書き出してみる