思い込みのワナ
今日は、選択理論についてお伝えしたいと思います。選択理論は、「全ての行動は自らの選択であると考える」という心理学で、自らの行動を選択できるのは自分だけなので、他者に行動を直接選択させることはできません。
そのため問題が発生した時には、相手にも選択理論があることを受け入れ、交渉することで解決し、その結果、良好な人間関係を築くことができます。
私たちは外部の刺激ではなく、内部からの「動機」に基づいて行動しています。中でも基本欲求は遺伝子に組み込まれた変えられない5つの欲求です。
選択理論を理解するために車で例えてお伝えします。
【基本欲求】エンジン
[生存] 飲食、睡眠、生殖、主な欲求に「安全・安定」「健康」の2要素がある
[愛と所属] 誰かと一緒にいたいといった満足な人間関係を求める欲求
[力] 認められたい、勝ちたいといった欲求、主なものに貢献、承認、達成、競争の4要素がある
[自由] 自分のやりたいようにしたいという欲求、主なものに開放、変化、自分らしさの3要素がある
[楽しみ] 新たな知識を得たい、主なものにユーモア、好奇心、学習・成長、独創性の4要素がある
【全行動】4つの車輪
下記の全行動の概念は車に例えられ、自由に変えることができる。
・行為(前輪)
・思考(前輪)
・感情(後輪)
・生理反応(後輪)
前輪が「行為」と「思考」、後輪が「感情」と「生理反応」のそれぞれに分けられ、後輪は前輪の動きに従います。
【上質世界】ハンドル(願望・自分の理想像)
上質世界とは、5つの基本欲求を最も満たすもので、この上質世界に自分を近づけていくために、その時に最善と思った行動を取ります。私たちは上質世界にあるものに上質世界にあまり関係のないものに対しては関心を払いません。
上質世界に入るものは全て、自分にとって肯定的なもの。例えば、配偶者や最も親しい友人、好きな食べ物や欲しいもの、行きたい場所や趣味、宗教や哲学な どが入ります。
上質世界は固定したものではなく、常に置き換えられています。例えば、新婚夫婦は、結婚当初はお互いを上質世界に入れていますが、お互いに外的コントロールを使い続けると、徐々に上質世界から外してゆきます。
選択理論を実例でお伝えすると、例えば、「私は子育てで悩んでいる」或いは「子育てで何もできない」のではなく、私は「子育を悩むこと選んでいる」或いは「子育てで以外はできない」という行動を選んでいるのです。
全行動は選択されたものですが、私たちが直接コントロールできる要素は行為と思考だけです。一方、自分の感情と生理反応のコントロールは、間接的ではありますが、行為と思考の選択によって行えます。
結論として、基本欲求も上質世界も全行動も他者が介入することはなく、自らコントロールできます。逆に言えば、他者の選択理論にも介入することができない。つまり、相手の思考や行動はこちらがコントロールすることはできないということです。
良かったら参考にして下さいね。
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「ストレスチェックは就寝前にし睡眠中に脳に整理してもらう」
他者とは観ている地図が違うということ
◇「原因論と目的論の使い分け」
原因論より目的論で考えると観えてくることがある
【小さな実践】
このように自分の行動は自分でコントロールしているので自分次第で変えられることを意識して上質世界に取り組んでみる