怒りやイライラは固定観念の偏り

小橋広市

小橋広市

テーマ:怒りのエモーションコンディショニング

感情のコントロール


今回は、先日もお伝えした「感情」のコントロールすることはできないのではないか。という私のモヤモヤをもう少し掘り下げてみました。

周囲からのストレス

そもそも「感情」はどこから湧き出てくるものでしょう。例えば、「怒り」も感情のひとつですが、怒りの感情は何がトリガーなって湧き出てくるのか検証してみましょう。

「駅で電車待ちで並んでいたのに、後から来た人が先に乗り込んだ」という出来事がありました。長い時間並んで待っていた人は順番を守らなかった人にイラッとします。

並んでいた人の中で次のような思考が働きます。

「①順番を守らない」→「②順番は守るべき」=③怒り(イライラ)

①出来事→②思考(固定観念)=③感情

つまり「怒りの感情」は個々の固定観念がトリガーになっているようです。では並んで待っていた人は全員、怒るのでしょうか・・?

そんなことはありません。「あういう人に関わりたくない」「急いでいて並んでいるのが見えなかったのか」「気にならない」このように同じ出来事なのに個々の固定観念で、湧き出てくる感情もレベルも違います。


では「悲しみの感情」はどうでしょうか。

「奥さんに先立たれた旦那さんが悲しみに明け暮れている」

「①妻が他界」→「②妻は健康で明るい」=③悲しみ・孤独感

悲しみの固定観念があるとしたら「いつでも笑顔」「病気をしたことがない」「妻が自分を看取ってくれる」「夫婦の想い出」などの②固定観念があるでしょう。


では「嬉しい感情」はどうでしょうか。

「病気で入院した時、遠くから友人がお見舞いのためだけに駆けつけてくれた」

「①入院」→「③遠距離で忙しい」=③嬉しい・感動

友人は仕事が忙しい上に、遠いからわざわざ見舞いだけのために来てくれるはずがないという固定観念です。


このようなことから結論を言うと、出来事に対して、個々の固定観念と現状とのギャップが大きいほど感情のレベルが高まるということになります。

すなわち、感情は、思考(固定観念)によって左右されるので、感情をコントロールするというより、固定観念や主観の観点や視点を変えるという言い方が適切かもしれませんね。



下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。

◇「「コップの水で何時間しゃべれるか」【コップの中身】2
溜まったネガティブ感情をどうやって抜くか

「当事者意識の感情をハエになって吸い取って観る」
自分を壁にとまったハエだと思うと何か変わる

「「感情のしおり」のトレーニング法」
アンカリングのトレーニングのやり方は



【小さな実践】
何かの感情が湧き出た時にその感情の出処を一歩下がって観察し、どのような固定観念があるのか意識してみる


 

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小橋広市(講師)

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