目的地に行く地図が違う
体験教室で・・・
以前、小学校で午前と午後に分けて、ステンドグラスの体験教室をした時の話です。 午前中の体験教室は、色や形が違うステンドグラスの材料を、いくつかのトレーの中からガラスを選んでもらうようにしました。
ところが、午前中の子どもたちの中から、好きな色がなくなったとか、交換してくれないとかで泣く子や怒る子がいました。
そこで午後からは、材料をキットにして個々に配ったところ、ガラスの色が少ない友だちに自分のを分けたり、パーツを交換する子が出てきたのです。
これは何故だと思いますか?
午前中は、子どもたちにとってトレー材料は、皆が自由にとれる状態なので自分の所有物ではありません。でも、午後は材料をキットにしているので、すでに自分の所有物になっています。
一度、自分が所有すると、悲しそうにしていたり不満がある友だちに、自発的に分かち合う気持ちが湧いたのでしょう。子どもなりの助け合いの関係性、相互依存の状態です。
相互依存
相互依存は、互いの違いや相容れない部分を受け入れ、双方が自立し、同じ方向を向いて助け合う状態。これが誰に言われるでもなく普通にできる子がいます。きっと素直に感情のままに行動しているのでしょうね。
とはいえ、大人になってくると子どもの素直な感情が、環境や立場の違い、概念の枠などで、他者の目を気にするようになります。まぁ、これも世渡りのひとつです。
互いを見失い、愛情というもとで支配している共依存と違い、相互依存の状態は、ビジネスにも強力な味方になってくれます。
自分視点の人=1と考えると、互いにパートナーを組んでも1✕1=1です。一方で相互依存を理解し実践している人=2とすると、互いがパートナーになると2✕2=4になります。
このように、人間関係は出会う人によって人生が変わるので、縁がある人とは時間をかけて信頼関係を築きたいものです。
【小さな実践】
相互依存の状態になるには何が必要か、不必要なものは何かを書き出してみる