一番観えてないのはあなた
認知症のお袋が実家でひとり暮らしをしている頃の話。
お袋を混じえてケアマネジャーと、今後の生活のことで話しをした際、私は息子として、ケアマネジャーはプロとして、それぞれに引けない考えがあるので話し合いの着地点に苦労しました。
ケアマネジャーのような専門的な経験と知識がある方は、明確な答えを自分が持っているので、家族の話に理解を示そうとしません。このような関係性を表すタイプ別の判断基準があります。
2つのタイプ
人間関係の中で、私たちのタイプを大きく分けると、外的基準と内的基準の二つのタイプに分けることができます。
今回のケアマネジャーのようなタイプは内的基準型と言えます。もちろん、どちらかの傾向が強いということであって、環境や立場、付き合いの時間などで変化します。
外的基準型の特徴
物事の判断や決断に、周りの人の意見や情報を元に判断する傾向が強い
内的基準型の特徴
情報として外にも目を向けるが、最終的な判断基準は、常に自分中で決断する傾向が強く、他者から押し付けを感じる言葉には反発したりストレスを感じる
私たちの多くは、初対面の人とコミュニケーションとる際は、最初は外的基準から徐々に人や場に慣れてくると内的基準に変化してゆきます。
例えば、あなたが新入社員で入社したとします。
人間関係も仕事も知らないことだらです。最初は先輩や上司の言葉に素直に耳を傾け、職場の情報を収集し、自分の居心地を良くしようと心がけます。
もちろん、組織の中で協調性を重んじて努力している状態、これが外的基準の状態です。そのうち社風にも慣れ、仕事の流れも解るし周りの人間関係も把握できます。
「あの先輩とはプライベートでは 付き合わないようにしよう」「係長より、課長に気に入られた方がいい」このように要領もよくなり、あなたの考えで行動できるようになります。これが内的基準の状態です。
周りの人間関係を見渡し、相手の言葉や行動から、現段階でどの基準かを観察すると相手との距離感がわかるかもしれませんよ。
このような外的基準や内的基準のタイプは、人間関係のものさしの1つとして参考にしていただければと思います。
【小さな実践】
双方の関係性において、相手がどの基準でコミュニケーションをとっているのか距離感を理解してみる