子どもがグズる理由
ステンドグラス体験教室
心筋梗塞で倒れたのをきっかけに、建築設計やステンドグラス作家としては現役から退きましたが、現在も建築瑕疵保険の検査員として建築には少し携わっています。
一方、自走式コミュニティの原型になったステンドグラス教室も存続していて、時々、出張ステンドグラス体験教室を行なっています。
そのステンドグラス体験教室でこんなことがありました。小学校のPTA主催のステンドグラス体験教室を開講した時のことです。
子どもたちと親御が、別々に分かれて作品を作っている時、一人の男の子が、他のグループにいる女の子の作品を手伝い始めたのです。自分の作品はできてないのにですよ(笑)
それを見ていた担任の先生がこの子に注意しました。「友だちのはいいから自分のを作りなさい!」その男の子はこう言ったのです。「僕はすぐできるからいいんや」と言われたので、先生がまたその子に注意しようとしたので止めました。
子どものプラカード
何故、止めたのかといいますと、子どもたちは、それぞれに自分を主張するプラカードを掲げています。勉強が得意な子は一生懸命に勉強して成績を上げて親御さんや先生に褒められたいというプラカード。
スポーツが得意な子は日々、練習に励み、レギュラーになった姿を親御さんに見てもらいたいというプラカード。
何も得意なものがなくて仲間に溶け込めない子は、「孤立したくない」というプラカードを掲げています。
そうです、今回は、工作が不得意な女の子が「もうやめたい」というプラカードを掲げて、友だちからどんどん遅れ、作ることを諦めてしまいそうになっていました。
それを見た男の子が、遅れを取り戻そうと率先して手伝いにいきました。周りが見逃していた女の子のプラカードを男の子が見つけたのです。大人は自分のことで精一杯だったのでプラカードが観えていなかったのですね。
そういえば、子どもの頃の私は、いたずらばかりしてました。いったい何のプラカードを掲げていたのだろうか、何を観てもらいたかったのだろうか。今、そんなことをふと思いました。
子どもたちは、学校でも家庭でも自分を観ていてほしいものです。いつも子どもたちは、何某かのプラカードを掲げています。大人はそれを見逃さないで下さいね。
【小さな実践】
子どもの言動や行動を注視し、何のプラカードを掲げているのか、何を一番、観てもらいたいのかを感じて、それを子どもにフィードバックしてみる