過去のエッセンスとエピソード
他人の迷いにアドバイスは無意味
私が店舗デザインに携わっていた頃の話。お客様の要望と予算を聴きながらデザインの企画を進めていく中で、デザインを取るか動線や機能性を取るかでお客様が迷うことがあります。
どんなアドバイスをしようが、最終決定はお客様に決定権があります。そんな時、決まってお客様が聴いてくることは、
「あなたの経験からどちらが良いと思いますか?」
これには困ります。
どうしてかというと、私が店舗デザインのプロで経験も豊富ということで、お客様は聞いてきますが、実は私の経験はあまり参考にならないんです。机上の知識や聞きかじりの話より、実際に販売していた経営者とは経験の深みが違います。
そんな時に知識を振りかざしてアドバイスしてると、お客様にガツンとやられます。だいたい、このような質問をしてくる時は、既にお客様自身が結論を出していることが多く、決定する勇気がほしいだけです。
私は、お客様が迷っている時には、お客様自身の感情がどうなのかを聴きます。つまり「どうしたいか」です。理性が正しいと思う答えを出していても、感情が拒否していると行動できません。
お客様の感情に素直に出した結論は、お客様自身の経験や知識に基づいているので、思い通りにいかなかったとしても次に繋がります。
迷った時のワーク
コーチングでクライアントが迷った時に行なうワークがあります。二者択一でどちらにするか迷ったら、どちらか一方の案を実行したと過程すると、どのような課題や問題が起こるか、それにはどのような準備が必要かをシミュレーションしてノートに書き出します。
同じことをもう一方の案でも行ないます。結果、どちらの案の時に、スラスラとノートに書き出せるでしょうか?
課題や問題点の予測や準備しておくことをスラスラと書き出せた方が、素直なあなたの感情です。是非、身の回りの事で試しみて下さいね。
【小さな実践】
二者択一でどちらか悩ん時、ひとつの案を実行したと過程するとどのようなリスクがあるか、そのためには何が足りないか、また、どんな準備が必要かをシミュレーションしノートに書き出す