青い財布の想い出
心不全で入院したお袋が
退院するというので帰郷したが、
何かの間違いか
退院の許可が出てないとのこと。
ショックだったが、
できることだけでもしておこうと思い、
入院や治療のための書類を書いたり
特養に行って説明を聴いた。
肝心のお袋はというと
認知症ということで個室に入ってて
部屋のドアに赤いリボンが付いてる。
看護師さんに理由を聞くと、
お袋が部屋から出て戻る際、
間違ってよその部屋に行かない
ようにする目印だそうだ。
部屋に入ってお袋に声をかけると
「ひろちゃん、来てくれたんかぁ」と
顔をクシャクシャにして笑った顔が
あまりにも私によく似てるので笑った(笑)
まぁ、その顔を見ただけでも
帰ったかいがあると思って
しばらくお袋と話して
後ろ髪を引かれる思いで病院を後にした。
実家に帰る前に、
いつものようにスーパーで買い物をする。
お袋の好きなものはほとんど把握してるが、
よく考えると、買って帰っても
「あんたが作った料理はうまいなぁ」と
喜んで食べてくれる家の主人はいない。
そう思った瞬間、
自分が食べるものは何でもいいと
食べる気もしなくなった。
結局、私という人間は、
喜んでくれる人がいないと
まったくモチベーションが上がらない男
そのことがよく分かった。
喜ぶ人が居てこそ
面倒でも、しんどくても、大変でも、
ココロから楽しんでできる。
それは仕事も同じ。
【小さな実践】
あなたの仕事は誰が喜んでくれるか
具体的にイメージしてみる