介護保険認定の面接は家族だけでは認定されない
白い鳩がいました。
中学生の頃、
実家で10羽くらい鳩を飼っていて、
最初に鳩舎から離す時には、
帰って来るのか心配で離す勇気がなくて
ずっと先延ばしにしてました。
勇気を出して鳩を離した日、
帰って来た我が家の鳩の中に
1羽の白い鳩がいたんです。
我が家の鳩がどこからか
連れて帰ってきたのです。
鳩を飼っている人なら経験があると思います。
白い鳩は足輪をしてないので
飼い主を探すこともできません。
そうこうしているうちに白い鳩は、
すっかり我が家の家族になり、
居るのが当たり前のようになりました。
ある日、
いつものように鳩を離しました。
ところが、帰っている時刻になっても
白い鳩だけ帰ってきませんでした。
あぁ、またどこかの鳩に着いていったのか、
飼い主の鳩舎に帰っていったのか、
寂しい気持ちと安堵の気持ちが入り混じり
胸が熱くなった日のことを
この1羽の白い鳩を見て想い出しました。
実家に帰ると
「あんたが今日帰って来るような気がしてた」
と顔をしわくちゃにして笑って
迎えてくれたお袋は病院を退院後、
施設に入ることになりました。
できるだけ会いに行きたいと
思っているけど、何度も帰れる距離じゃない
お袋は、そのうち私の顔も忘れ、
私自身も会いたいという感情が
薄れていくのだろう。
居ることも当たり前、
居ないことも、やがて当たり前になる。
こんな気持ちは、動物であろうが
人間であろうが、中学生の頃から
何も変わってない。
明日、お袋に、
住み慣れた家に帰れないことを
どう伝えようか
またその場しのぎのウソを言って
お袋の幸せを考えてのことと
自己満足するのか。
そうです。
頭では解っているんです。
私は講座で、参加者の方に
怒った時に感情で話してはいけない
自分の素直な気持ちを伝えるようにとか
感情をコントロールするとか
言っていますが、
自分の感情と向き合ってこそ、
伝わることがあると今は思います。
だって本来、
人は感情で行動するのですから。
【小さな実践】
物事を観るとき
自分にどのような感情があるのかを
制限をかけずに掘り下げてみる