オートクラインを起こす会話

小橋広市

小橋広市

テーマ:関係性コンディショニング

先日、カウンセラーの女性と
食事しながら、彼女の悩みを
聴いていました。


彼女のクライアントさんは、
男社会で働く女性が多く、様々な
ストレスや問題を抱えているそうです。

彼女はカウンセラーを始めて
4年ちかくなります。

彼女の悩みというのは、
クライアントさんにアドバイスしていることが、
実行できてない自分が許せないとのこと。


彼女は完全主義ですが、
クライアントさんには強要しません。

しかし、自分自身には厳しく、
結果を100%に近い状態に考えるので
しんどくなって、継続できずに何もかもが
中途半端になっている。

このように自分にできないことを
クライアントさんにアドバイスすることが
後ろめたくなったと言うのです。


セッション2


彼女の話しを聴いて、
私のこんな体験を話しをしました。



この話は、
私が建築の専門家というのが前提で
今は亡き親父のためのリフォーム事件。


退院をきっかけに、
自宅で親父を介護をすることになり、
実家をリフォームすることになった。

ところが、
タイミングが悪く、私の仕事が忙しくて、
実家にいるお袋に電話でアドバイスしただけで
設計はおろか現場管理すらしなかった。

リフォームが終わって数ヶ月、

久し振りに実家に帰ってみると、
いらない所にお金をかけた
中途半端なリフォーム。

寝たきりの親父の介護で忙しいお袋、
工務店に都合が良い工事が行われた上に
倍近い工事費を支払っていた。


何故、実家のリフォームに
立ち合うことができなかったのか・・・
悔しさと情けなさでずいぶん後悔した。



というようなことを話していると、

突然、彼女が、
「あぁ~ そういうことかぁ!」
と自分で何かに気付いたのです。


私の会話のどの部分がトリガーに
なったのは分かりませんが、
彼女はこう思ったそうです。


自分ができなくても、
クライアントさんと一緒にできるように
なれたらいい。


このように考えたら
気が楽になったと言っていました。

おそらく、
自分で話した言葉が自分自身に作用する
オートクラインが起きたのでしょう。


コーチングは、質問したり、
客観視できるような話を置き換えしていると、
話しているうちにオートクラインを
起こして自分で気付くことがあります。

お客様自身が自分で気付くので
コーチに説得させられた感がなくて、
素直に腑に落ちます。


きっと彼女は、
完璧にできない自分を許せたから
楽になったんでしょうね。



 

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小橋広市
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小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

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