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ビジネスでの新年の挨拶 2024年「あけましておめでとうございます」は、いつまで?

2015年12月27日 公開 / 2024年1月3日更新

テーマ:好印象の為に、今すぐできる職場でのマナー

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: ビジネスマナー

2024年 新年の挨拶でのビジネマナー

まずは本題に入る前に、能登半島地震で被災や多大な影響を受けた皆様、航空機事故でご心痛のある皆様に、 心よりお見舞い申し上げます。ご安全を最優先に、一刻も早い安心できる居場所の確保が出来ることをお祈りしております。

2024年新年の挨拶。「あけましておめでとうございます。」は、いつまで言っていいのでしょうか?
2024年は元日から能登半島地震や航空機事故など、心が痛む出来事や報道が続いています。
また、コロナ禍から人との繋がりや仕事の仕方も様変わりし、在宅ワーク、リモートでの打ち合わせといったオンラインが当たり前の昨今。コミュニケーションの取り方も、大きく変わりました。直接お会いしてのご挨拶も減り、メールやリモートが主流。オンラインで繋がった場合でも、冒頭の挨拶は重要。いつ頃までなら、違和感なく相手に受け止められるかを考えていきましょう。
このコラムでは、『直接お会いしての挨拶』『リモートでの挨拶』『メールでの挨拶』と3つの場面で
新年の挨拶についてお伝えしていきます。

2024年 直接お会いしての「あけましておめでとうございます」はビジネス上でいつまで?


「あけましておめでとう」を使える期間は、一般的には「松の内」まで。関東なら1月7日まで、
関西なら1月15日までとなります。ですが…ビジネスの場合、いつまでも「あけましておめでとう」では、
「この人、まだ正月気分が抜けないの?」と思われそうで、使う期間を毎年悩む方も多いと思います。
おすすめするのは、1月7日までは「あけましておめでとうございます。」で冒頭の挨拶は、大丈夫という考え方。
関東・関西どちらの地域の方にも、失礼がない期間といえます。

2024年のように仕事始めが1月4日(木曜日)の場合、1月7日(日曜日)までの松の内の挨拶がよいでしょう。ただ、新年挨拶をたくさん受けた方(役職者)にしてみると、「まだ、あけましておめでとうなの?」と思われがち。
晴れやかな気持ちで新年を迎えた「祝いの気持ち」を表現するには、もってこいの挨拶言葉なのですが、ビジネスの上では今から仕事に取り掛かろうという相手の勤労意欲とは真逆の、祝賀のイメージが強いためマイナスに受け止められることもしばしばです。それはつまり、あなたのビジネスに対する姿勢を疑われることにもつながります。
土・日休日の週休5日制の企業や官公庁の場合、1月4日(木曜日)、5日(金曜日)の2日間と限られそうな年ですね。
また新年元日から胸が痛むような災害や事故が多発し、誰にでも「おめでとうございます」と伝える事がはばかれる世の雰囲気。新年の熱意も伝えたいところですが…「めでたい」とは言えない状況を察する力も必要です。お伝えする相手の状況やお気持ちを慮り(おもんばかり)挨拶することが、心遣いではないでしょうか?

祝賀・扇



2024年 リモートでの「あけましておめでとうございます」はビジネス上でいつまで?


また口癖で「どうも…おめでとうございます」と、祝賀の挨拶だけ述べる方もいらっしゃいます。特に新年から痛ましい災害や事故も重なり…誰もが不安や心配な状況の中、祝賀の言葉のみお伝えすることは『何に対してのおめでとうなのか…』と受け取られかねず、現在の世情や状況では、ふさわしくないといえるでしょう。リモートワークで新年初めてオンラインで繋がり、互いの画面上で顔を合わせて行う挨拶では、冒頭の挨拶を短縮せずに、しっかり新年の幕開けを意味する「あけまして、おめでとうございます」とお伝えする。もしくは、相手が震災や航空機事故の影響を受け大変な状況であるならば、まずは相手を慮る気持ちやお見舞いの気持ちを伝えてから「本年も引き続き、よろしくお願いいたします」と気遣いのある言葉がふさわしいと思います。

様々な場面や状況がある中2024年の場合、一般的な4日(木曜日)から仕事始めの方は、7日(日曜日)までは「あけましておめでとうございます」で、違和感はないでしょう。リモートの場合、お互い移動の負担もなく、すぐに繋がれる状況であるからこそ、新年の挨拶を一日何度も聞く状況も多く、言葉の受け止め方や気持ちにも違和感が出てきます。

  特に暦の上での4日より前から、お仕事なさっている得意先や取引業者の方もいらっしゃいます。相手に対する配慮や心構えとして、ご挨拶の言葉一つですが、気配り・気遣いが大切です。得意先や取引業者の仕事始めがいつからかを、事前にリサーチしておくことも、ビジネスの上では大切です。

このように新年の挨拶は、松の内の間であるかどうか、年始の営業日を起点に2~3日間程度が、相手にも違和感なく受け止められると考えるのがいいでしょう。

では「あけましておめでとう」を使うのはふさわしくない時期や伺った先の雰囲気によっては、どのように、新年の挨拶の意をお伝えすればいいでしようか…?
そういった場合は、「今年も、よろしくお願いします。」が、
より丁寧ならば「本年も、よろしくお願い申し上げます。」がおすすめです。
得意先で長年に渡り、お取引きいただいている企業には、
「本年も引き続き、よろしくお願い申し上げます。」がふさわしいでしょう。
使う側も、挨拶を受ける側も、『新しい年に新しい気持ちでまたお世話になります。』という気持ちが率直に伝わり、印象も良いでしよう。

メールで新年の挨拶を送る場合に気を付けること

コロナ以降もテレワークが継続されている企業も多く、これまで以上にメールでのやり取りがビジネスの上でも大きなウエイトを占め、新年のご挨拶も以前とは変わってきました。メールで新年のご挨拶をする方も増えたといっていいでしょう。
また年賀状もこれまでのハガキから、メール添付の電子年賀状も増え、ビジネスシーンでも普及してきました。
メールでの新年のご挨拶にも、気を付けるべきことがあります。

まず一つ目は、件名(タイトル)のつけ方。
「新年ご挨拶 (会社名) (担当者名)」というように、件名を見たらすぐに誰からの新年挨拶かわかるようにすると、相手に気遣いのあるメールとなります。(きっと「新年挨拶」と記載されたタイトルが仕事始めの日には、膨大に送られており、メールアドレスや宛先が表示されたとしても、長い休みの間に急ぎの要件はないかを探す先方のことを考えるならこういった気遣いも大切です。)

二つ目は、一斉送信を避けることです。同じ内容だからと、一斉送信することは、受け取った相手の立場からすると、「手間を省いた⇒面倒だ」と受け取られます。また安易に一斉送信することで、互いに面識のない方のメールアドレスが通知されるといった、個人情報の扱い方を軽視した失礼なメールとなってしまいます。BCC(ブラインド・カーボン・コピーの略)を活用し、メールアドレスの扱いは、慎重にしましょう。
お得意様・お世話になっている目上の方には、メールではなく年賀状が一番いいということも、お忘れなく。
年賀状をいただいたら、急いでメールで返信したい気持ちもわかりますが、年賀状でお返しすることが基本です。ただ、先ほども述べたように、1月7日までが新年の挨拶で、それ以降(松の内あけ)は「寒中見舞い」を出すのがマナー。
文面としては、「寒中お見舞い申し上げます 新年のお祝詞をいただきながら、ご挨拶が遅れ、申し訳ございません。本年も皆様のご要望にお応えできるよう尽力致しますので、(昨年に引き続き)本年も変わらぬご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。貴社のますますのご発展と皆様のご多幸を心よりお祈りしております」といったビジネス向けの寒中見舞いをハガキにて、お送りすることもいいでしょう。

三つ目は、メールも挨拶まわりと同様、「あけましておめでとうございます。」を使って挨拶の冒頭とするのは、1月7日の松の内までとするのがいいでしょう。
ですが、書き言葉は、話し言葉と違い、目に見えて残るものです。1月7日の松の内がすぎたからといって、年があけて最初に先方とやりとりするメールの冒頭に新年の挨拶がないのも、失礼です。また、言った先から消えてしまう話し言葉と違い、何度も読み返せるメールでは、印象が悪くなります。
そういった場合は、「あけましておめでとうございます」ではなく、
「新年のご挨拶を申し上げます。○○株式会社 ○○でございます。
昨年中は、大変お世話になりありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。」といった、書き出しがおすすめです。

このように、「ビジネスマナー」も時代の急速な変化やビジネスで使うツールの普及により、様変わりしてまいりました。また世界的なパンデミックとなった『COVID-19』新型コロナウイルスの影響により人との接し方、これまで大切にしてきた文化や習慣までもがかわりつつあります。
昔ながらの素晴らしい伝統と継承するべき習わしは残しつつも、ビジネスの上ではどうなのか?先方の受け止め方は、どうなのか?を考慮に入れ、時代の変化を少しずつ取り入れて、ベストでスマートな応対で印象づけましょう!皆さんの新しい年のスタートに、幸あれ…

この記事を書いたプロ

谷澤優花

人を敬う心“接遇”を伝えるビジネスマナーのプロ

谷澤優花(谷澤優花)

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