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谷川由紀

人材開発・組織開発・アンガーマネジメントのプロ

谷川由紀(たにがわゆき) / 社会保険労務士

高松太田社労士事務所

コラム

子育てにもアンガーマネジメント【6歳児の苦悩/友人関係編】

2019年1月25日 公開 / 2021年1月22日更新

テーマ:アンガーマネジメント

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: アンガーマネジメント

6歳児の人間関係における悩み



年末年始休暇が終わり、保育所もスタートした初日の夜、保育所にお迎えにいくと娘が泣いていました。
理由を聞くと、お友達の一人に嫌な態度をとられたので悲しかったとのこと。

なぜそんな態度をとられたのかを聴くと、
先生が見ていない間に悪戯をするお友達に対し、「そんなことしたらダメだよ。先生に怒られるよ」と注意をしたとのこと。

そのお友達は、気分を害し「ベーっだ」と言って、その後、娘は仲間外れにされたそうです。

実は、これまでにも同じようなことが何度かありました。

娘は正義感が強いのか、毎回、悪戯を見つけたら注意をして、嫌な思いをしています。

そこでこれを、アンガーマネジメント的にどう対処するかを考え、娘にアドバイスをしました。

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①イラッときた瞬間、売り言葉に買い言葉の言動を避ける

②温度計をつけてみる。(最大10点満点中、何点なのか?)

③もし、そのイライラが温度計の4点以上であれば(3点以下なら「まいっか」なので忘れる)、自分のどんな「べき」が裏切られて怒っているのか?を考える。

④その「べき」を拡げられないか、考える。

⑤どうしても怒る必要があることであれば、我慢はせずに、行動する。
※ただし、「変えられること」か「変えられないこと」か、また「重要」か「重要じゃない」のかを検討する。
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上記にもとづき、6歳の娘と一緒に話し合いました。

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①は出来ていた(←衝動はコントロールできている)

②温度計をつけたら、7点。
なぜなら、そのお友達が先生に怒られないために注意してあげているのに、仲間外れにするなんて許せない。

③「親切に注意してもらったら、悪いことは反省すべき」という「べき」が裏切られて怒っている。

④ 許せない

⑤検討の結果、「変えられないこと」×「重要ではない」という箱を選びました。
これまでも同じようなことが何度もあったことを思い出し、「変えられない」と判断したようです。 そして、その程度のことであれば、「重要ではない」、そう感じたようです。

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この作業により、着地点を見出し、気持ちが落ち着きました。
翌日は、いつも通り笑顔で保育所へ。


アンガーマネジメントを学んでいなければ、おそらく私は下記のいずれかを娘に伝えていたと思います。
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「そんな余計なことをいうから、嫌な思いするんだよ。放っておいた方が良いよ。」

「相手のために注意してあげるのは、良いことだよ。解ってくれなくても、これからも伝えてあげようね」
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どちらも、正論のように見えますが、アンガーマネジメントの視点では少し異なります。

そもそも、何に対してイライラしているのか、また本当に怒る必要があるのか、怒るなら、どんな風に怒るのか、等・・・。

抽象的でも精神論的なものではなく、客観的に自分でその答えをさぐり、前に進んでいきます。

6歳でも、丁寧に伝えると理解が出来るのだなーと、改めて感じました。

親の私も、感情的にならずに、気持ちに寄り添えたと感じています。

これからも、親子で日常で取り入れていきたいと思います。


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谷川由紀

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谷川由紀(高松太田社労士事務所)

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