雇用確保措置は整っていますか。
社労士&アンガーマネジメントファシリテーターの三谷です。
女性労働者の皆さん、企業のご担当者、母健連絡カードをご存知ですか。
母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)は、
主治医等が行った指導事項の内容を、妊産婦である女性労働者から
事業主へ的確に伝えるためのカードです。
妊産婦なので、出産後の女性労働者も利用できます。
これは、男女雇用機会均等法に基づいて指針が定められているのですが、
その指針の中で「事業主は、母性健康管理指導事項連絡カードの利用に
努めるものとする。」と規定されています。
母健連絡カードの様式はこちらからDLできます。
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/renraku_card/
上記のように、母健連絡カードの「利用」は努力義務です。
カードの目的は主治医等の指導事項を事業主の方に的確に伝えるためのものだからです。
そのため、「母健連絡カードの提出がない場合」でも、
女性労働者本人の申出等からその内容等が明らかであれば、
事業主は必要な措置を講じる必要があります。
具体的には、妊娠中及び出産後の健康診査等の結果、
通勤緩和や休憩に関する措置などが必要であると主治医等に指導を受け、
カードに記入してもらった場合(カードがなくても申出等により)、
事業主は母健連絡カード(あるいは申出等)の記入事項や申出内容にしたがって
時差通勤や休憩時間の延長などの措置を講じる必要が生じます。
この母権連絡カードですが、
コロナ対策として厚労省が創設した「母性管理措置に関する休暇取得支援助成金」の
申請書類の一つとして挙げられていることから、
「これって何ですか」という企業の担当者からの問合せが増えています。
企業は、上記の「妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ」等を参考に、
女性労働者の働きやすい環境づくりを目指していきましょう。