サービス残業対策③
10名以上の企業は就業規則を作成していることと思いますが、
この就業規則をうまく活用できていない企業は多いのではないでしょうか。
「うまく活用する」とはどういうことか。
せっかく作ったのであれば、積極的に従業員さんに周知し、
会社のルールを社内に浸透させるほうがよいと思いませんか。
つまりは、会社のルールを浸透させることが、私が考える「うまく活用する」、ということ。
そのルールの浸透のために、非常に効果的な方法をお伝えします。
それは、就業規則とは別に、簡易的なルールブックを作成するというものです。
なぜなら、就業規則は法律的な文言も多く、
どうしても分かりにくい内容となっていることが多いです。
従業員さんにそのまま説明してもなかなか理解してもらえないこともあります。
そのため、就業規則の内容をかみ砕いた形、
要は一般的に社内で通用する表現(←ここが大事です)で、作成するのです。
もちろん、従業員が就業上特に気になるであろう「労働時間」「休日」
「年次有給休暇」「賃金」や会社にとって重要な「服務規律」等の一部だけで大丈夫です。
合わせて、会社の理念や行動指針、社長の想いなどを入れると、
採用活動にも利用できる冊子ができます。
実際に私のクライアントでは、別途ルールブックを作成することで、
従業員が「うちの会社はこんな会社です」と知人に紹介することができ、
その方がその企業に就職した、という事例もありました。
就業規則をより従業員さんに身近なものとする仕組み(ツール)を作ることで、
ルールの浸透にもつながり、企業にとっても労務トラブルの予防になるのです