愛知県安城市での家庭教育講演会 テーマは「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
2月15日(土)は港区立芝浦小学校で講演会がありました。
昨年度に引き続き2回目の講演です。
テーマは「無為の子育て 〜あなたも子どもも100点満点〜」。
昨年度は「子どもの自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」というテーマで思いのほか参加者様が多く、もう一度聞きたいとのお声をいただき今日の講演となりました。
無為の子育て
「無為」とは2500年前の中国の老子の言葉で、はからい心を捨てて全てを天に任せていこう、自然の流れに任せていこうという心のあり方です。
「無為の子育て」は「いい親になろうとせず、いい子に育てようとせず、ありのままの自分でありのままの子どもを愛し育てていく。それが一番楽で、一番幸せで、一番子どもが伸びる」という子育てです。
親になりますと、自分の考える良い子に育てようと考えます。
その良い子とは賢い子であったり、くじけない心を持った強い子であったりするわけです。
また自分自身も良い親であろうと考えます。
その良い親とはしっかりと躾ができる親であったり、学力を伸ばす親であったりするわけです。
これは結局、親が願う「良い子」を子どもに押し付けているってことなんですね。
子どもはそれぞれ個性を持って生まれてきていますので、本が好きな子もおれば嫌いな子もあります。
外で遊ぶのが好きな子もおれば、絵を描くのが好きな子もおります。
全員それぞれ違うわけです。
なのに親や先生が考える「望ましい子どもイメージ」は画一的であり、そこに当てはめようとしがちです。
それでは子どもも窮屈なはずです。
ありのままの子どもを否定して大人の望むありように変えようとするのですから自己肯定感が低くなるのも当然です。
「助長」のお話し
皆さん、助長という言葉の由来をご存知でしょうか。
昔々、中国のある国に一人のお百姓さんがおりました。
稲がなかなか伸びないのを焦ったく思って稲を一本づつ手で引っ張って伸ばして回りました。
家に帰ってお父さんにそのことを伝えるとお父さんは血相を変えて田んぼを見に行きました。
お父さんが見に行ったとき、稲は引っ張られたせいで根が切れて全部枯れてしまっていた、というお話しです。
そこから、いらない手出しをして物事をさらに悪くしてしまうことを「助長」というようになりました。
どうでしょう。
私たち親も似たようなことをしていないでしょうか。
なかなか勉強しようとしない我が子を焦ったく思って、無理に勉強させようと引っ張っていないでしょうか。
そのことがますます勉強嫌いにさせているのではないでしょうか。
自己成長力を引き出す「無為の子育て」
親は子どものためにと思って、かえって子どもの可能性を潰してしまう存在でもあるんです。
人間社会で生きていく以上、教育も躾も必要です。
でも、それも度を過ぎると害になります。
なぜか?
それは人間も自然の一部だからです。
教育とか躾とかは人間が作り出したものであり、不自然なものであり自然を抑え込むものです。
ですからやり過ぎると子どもの自然を潰すことになるのです。
無為の子育てとは子どもの自然を潰すことなく生かそうとする子育てです。
子どもの自然とは、子どもの中にある「いのちの力」です。
いのちの力とは自ら伸びようとする力、自ら向上していこうとする力です。
これを自己成長力といいます。
自己成長力が発揮される土台となるのが自己肯定感です。
「自分に生まれてきてよかった」と子どもが思える子育てを
自分が自分であることが嬉しい。
「自分に生まれてきてよかった。」
心からそう思えること、それが自己肯定感です。
そう思えたら、元気になれるし、前向きになれるし、
勉強にも習い事にも全力で取り組めてどんどん伸びていくことでしょう。
それは「お父さん、お母さんの子でよかった」ということです。
そんなふうに思ってもらえたら、
それこそが100点満点の子育てじゃないでしょうか。
では、どうすればそんな子育てができるのでしょう?
その答えはとてもシンプルです。
「お父さん、お母さんの許に生まれてきてくれてありがとう」
「〇〇ちゃんがお父さん、お母さんの子で本当によかった」
そう言って、ありのままのその子に100点満点をつければ必ず、
「お父さん、お母さんの子に生まれて本当に幸せ。よかった」
と言ってくれるようになります。
ありのままの我が子に100点満点をつける。
それがすなわち100点満点のお父さん、お母さんになるコツです。
そうして親が子どもの心に撒いた愛の種は必ず芽を出し花を咲かせます。
支えあって、許しあって、笑い合って楽しく暮らしていくこと。
それが無為の子育てです。
子どもを幸せに伸ばす「親学10か条」
そんな幸せな親子関係が築けるような関わりについて資料をもとにお話しさせていただきます。
では皆さん、親学10か条の資料をご覧ください。
最初に申し上げておきますが10個全部する必要は全くありません。
自分が、これはいいことだな、大切なことだなと共感されるもの、
それを一つでも二つでも心がけてもらえればそれで十分です。
私の考える子育てではなく、皆さんらしい子育てを心がけてもらえればと思います。
そしてもう一点。
これから私の話す内容や言葉は重要ではありません。
それを聞かれた皆さんの心に生まれる気づきや思い、
それが皆さんに自分らしい子育てとは何かを教えてくれます。
ですからどうぞご自身の内面の声に耳を傾けながらお聞きください。
そのように前置きをしてから不登校や発達障害の改善には安心感が大切なことなどを事例をもとにわかりやすくお話ししました。
「ありのままを愛する」とは子どもを変えようとしないことであり、それこそが無為であるとお話ししました。
無為を英語に訳すと「Let it be」(それがあることを許す)、「Let it go」(それがやることを許す)となります。
自然の流れを信頼してお任せする、ということです。
講演の最後は「子どもからの3つのプレゼント」のお話をしました。
講演終了後、お一人お一人それぞれ違う100種類の詩をプレゼントしました。
皆さん、熱心に聞いてくださいました。
またお会いできる日を楽しみにしています。
主催者様のご厚意で書籍販売もさせていただきました。
ありがとうございました。
1回目の東京都港区立芝浦小学校での講演「子どもの自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」
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