ビジネス変革:顧客体験価値にこだわる:具体策を考える
このコラムはビジネスパーソンの方々を対象に書いています。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)の必要性が毎日のように言われています。
DXの本質はデジタル技術ではない、と私は考えます。デジタル技術は手段です。道具です。最初にビジネス変革を考える。その変革を実現するために、必要ならばデジタル技術を活用すべき。このような考えから、私はDXを「デジタル技術を活用したビジネス変革」と表現しています。
このコラムでは、デジタル技術を活用したビジネス変革(DX)を、迅速かつ確実に進めるために、小さく初めてコツコツ育てるというアプローチを考えます。
できるだけ、実例を示しながら、わかりやすく話を進めていきたいと思います。
私は、ファシリテーションを核としたコンサルティング・サービスを営んでいる個人事業主です。屋号を BTFコンサルティングといいます。BTF は Business Transformation with Facilitation の頭文字をとりました。トランスフォーマーという映画をご存知の方がいらっしゃると思います。クルマがロボットに変身したり、ロボットがクルマに変身したりする映画です。トランスフォーメーション(transformation)とは変身させることです。ビジネス・トランスフォーメーションとはビジネスを変身させてしまうことです。ビジネス変革とも言われています。「ファシリテーションを活用してビジネス変革を実現して欲しい、そのためのお手伝いをしたい」と考え、この屋号にしました。
ファシリテーション。Facilitationという名詞です。「人と人が議論し合意形成をする。この活動が容易にできるように支援し、うまく合意形成できるようにする。」これを実現するためにはどうしたら良いのかという課題を科学的に考え、試行錯誤を繰り返しながら作りあげられた手法、これがファシリテーションです。ファシリテーションをする人をファシリテーター (facilitator) と言います。
このコラムの目次は下記のとおりです。10分程度で読める内容です。
目次
1. 私たちが今置かれている環境
この章では、現在私たちが置かれている環境を今一度確認してみたいと思います。
私たちは依然として新型コロナウイルス感染症の真っ只中にいます。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長が朝日新聞に寄稿した『世界的な問題解決のパラドックス』から引用します。
『(前略)ワクチンはこの代表例だ。新型コロナウイルス感染症のようなウイルスが国境にとどまらないことは、誰もが理解している。より危険で新たな変異株の出現リスクを減らすには、全世界に行き渡るワクチンが必要だ。地球規模のワクチン計画よりも、政府は自国民の保護を優先した。もちろん、各国政府は自国民の保護を保証しなければならない。しかし、世界でワクチン接種に努めなければ、新たな変異株が出現して拡大して、自国のワクチン計画は無益になってしまう。(中略)パンデミックが教えてくれたように、私たちの運命は一蓮托生(いちれんたくしょう)だ。誰かを取り残すとき、我々は全員を取り残す危険を冒している。最も脆弱(ぜいじゃく)な地域が、グローバル政策のパラドックスによる最初の犠牲者となる。しかし、あらゆる場所のあらゆる人々が、直接脅威にさらされているのだ。(後略)』
先が見えない不確実な時代とも言えると思います。新型コロナウイルス感染症の収束はどれくらいの期間が必要なのかわからない、という状況ではないかと思います。
先が見えない不確実な時に、何かを変える場合、大切なことは迅速さだと考えます。悠長に計画立案に時間をかけている間に、環境が変わってしまうかもしれませんから。
「迅速に変わることが求められている環境」に私たちは置かれている、と私は考えます。
コロナ禍がもたらすものを鳥瞰すると、「本当に大切なもの」にフォーカスすることが求められている、と私は考えます。その「本当に大切なもの」とは、体験価値です。
体験価値とは、何かを体験し、その体験者が獲得する価値です。
体験を通じてもたらされる喜びやワクワクする気持ちといった感情や心理的な価値を含みます。より良い体験をすることが、その人にとって、より良い価値を感じることになります。
より良い価値を感じることは、エンゲージメントの獲得につながります。エンゲージメントという言葉はいろいろな意味に使われています。
例えばお客様とのエンゲージメントは、お客様の注意や興味を引きつけながら、お客様とのつながりを強固なものにするという意味で使われます。平たく言うと、お客様がファンになってくれる、という感じです。エンゲージメントを獲得することは大切です。
「体験価値にフォーカスすることが求められている環境」に私たちは置かれている、と私は考えます。
さて、デジタル技術を活用したビジネス変革(DX)の本質とは何でしょうか?
私は、会社の存在意義を再考することだと考えます。あなたの会社の存在意義は何ですか?
そして、会社のお客様が体験することの価値にフォーカスすることだと考えます。あなたの会社がお客様に提供する顧客体験価値は何ですか?
例えば、あなたがスマホを変えるという行為。新しいスマホを購入することによって、どんな体験をしますか?その体験はあなたにとって、どんな価値がありますか?
お客様が感動するような顧客体験価値を提供するために、営業、マーケティング、経営企画、業務、IT部門など各部門の専門家を巻き込んで、ビジネス変革を実現することが大切です。お客様にも参画していただき、共創することは有効な手段だと考えます。理由は後ほど述べます。
「お客様との共創にフォーカスすることが求められている環境」に私たちは置かれている、と私は考えます。
この章をまとめます。
このコラムでは、私たちが今いる環境は次の3つにまとめられるとして、以降の章につなげます。
- 迅速に変わることが求められている
- 顧客体験価値にフォーカスすることが求められている
- お客様との共創にフォーカスすることが求められている
なお、体験価値と、お客様との共創について、下記のコラムを書いています。
2. MVPとMLPという考え方
この章では、MVPとMLPという考え方を説明します。
2.1. MVP
MVPは、Minimum Viable Productの略です。
2012年に、エリック・リース(Eric Ries)という人が執筆した、リーン・スタートアップ(Lean Startup)という書籍が日本でも出版されました。(ISBN978-4822248970)
スタートアップ企業が無駄のないビジネス展開のために必要なことを紹介した書籍です。書籍の中で、MVPが重要な要素として扱われています。
Viableとは「実行可能な」という意味がありますので、「お客様に価値を提供できる最小限の商品やサービス」と訳すことができると思います。
最低限商品やサービスとして成立するものを早くお客様に提供し、仮説検証やフィードバックを得て、学習を繰り返しながら、コツコツと良くしていく方法です。
MVPで検証すべきは中核をなす機能である、と私は考えます。2010年代の始めということもあり、技術に寄っていたかもしれません。製品が持つ技術的な機能にフォーカスしていたかもしれません。
2.2. MLP
デザイン会社の、グッドパッチ・ベルリン(Goodpatch Berlin)のボリス・ジツカタ(Boris Jitsukata)は、MLP(Minimum Lovable Product)を提唱しています。MLPとは、ファンになってくれるようなお客様が世の中に存在することを検証するための最小限の商品やサービスを指すそうです。
MLPで検証すべきは中核をなす価値である、と私は考えます。
1章で述べたように、顧客体験価値にフォーカスすることが求められているので、MLPの方が今の時代に合っているように私は思います。
とはいえ、MVPもMLPも迅速に商品やサービスを世に出すことを目標としていますので、両者の違いは、軸足の置き方の違いのようなものなのかもしれません。
この章で主張したかったことは、商品やサービスのお客様となる人たちを定め、中核をなす顧客体験価値にフォーカスして、小さく始めるということです。
この章は下記のサイトを参照しました。
3. 迅速かつ確実に進めるために
2章では、商品やサービスのお客様となる人たちを定め、中核をなす顧客体験価値にフォーカスして、小さく始めるということを提案しました。
この章では、小さく始め迅速かつ確実にコツコツ育てるには、どうしたら良いのかについて考えます。
1章で「お客様が感動するような顧客体験価値を提供するために、営業、マーケティング、経営企画、業務、IT部門など各部門の専門家を巻き込んで、ビジネス変革を実現することが大切であり、お客様にも参画していただき共創することは有効な手段である」と書きました。
営業、マーケティング、経営企画、業務、IT部門、そしてお客様、こうした各部門の専門家の人たちを集め議論するプロセスについては、『ビジネス変革:ビジネス変革を実現するための議論プロセスとは:議論プロセスを活用して自分たちのテレワークのルールを作る』で説明しています。
3.1. GEヘルスケアのMRI機器の事例
この節では、GEヘルスケアのMRI機器の事例を参照しながら、上記の「ビジネス変革を実現するための議論プロセス」を適用していきます。
事例の紹介
まずは、事例の紹介をします。
『デザイン思考(デザインシンキング)により問題の本質を探り、解決策を考える』を参照します。他のサイトにも、この事例は載っているのですが、このサイトは写真付きでわかりやすいので、このサイトを参照します。
この事例のストーリーは次のようなものです。
- ある日、GEの技術主任者は自社製品が病院でどのように使用されているのかを確認、ヒアリングに向かうために病院の検査室を訪れた。
- そこで見たのは、これからMRIで検査を受ける子供達がMRIの機材を見て泣き叫んでいる光景だった。子供達はMRIのまがまがしい機材をみて泣いてしまい、10分程度で終わる検査のために鎮静剤を打つ子供もいた。
- 研究開発の方向性を、性能の向上や小型化から、どうしたら子供達に鎮静剤を打たずに安心してMRIを利用してもらうか、という課題解決へ変更した。
- 子供達へのヒアリングを行い、病院で受けるストレスや退院したら何をしたいのかを聞きだし、そして分析した。
- 分析の結果、子供達が求めていることは「健康になってスポーツをしたり、自由にいろいろなところにお出かけをしたい」ことが多いのに気付いた。
- ヒアリングの結果をもとに、病院で受ける検査のプロセスを冒険に出かけるような体験へと転化し、病院の壁や医療機材を宇宙船や海賊船、お城などのデザインにし直して、子供達にとって恐怖でしかなかった病院で検査にいく行動を、ディズニーランドや映画館にいくという楽しくワクワクする体験に変えることに成功し、そして鎮静剤を打つ必要がほとんどなくなった。
それでは、下記4つの「ビジネス変革を実現するための議論プロセス」に従って、話を進めていきます。
- 発見する
- 戦略を練る
- 作る
- 進化させる
ここから暫くは、私の想像の話を書きます。GEのストーリーの詳細について、私は知らないので、私の想像になります。「ビジネス変革を実現するための議論プロセス」を適用したならば、こういう感じになるのではないか、という想像を【4. 進化させる】まで書きます。
【1. 発見する】
現状を知り、「こうなったらいいな」という要望を聴き出すステップです。
現状を知り要望を聴き出すのに有効なツールは、共感マップ(Empathy Map、エンパシー・マップ)というフレームワークです。共感マップは、ある1人の利害関係者、あるいは1つのグループについて考えるものです。ペルソナを見える化するフレームワークといえます。①頭で何を考え・感じ、②目で何を見て、③耳で何を聞き、④口で何を言い何を行動するのか、を見える化するためのものです。さらに、⑤苦痛なこと、⑥獲得すること、も見える化します。
最初にやることは、「誰について書くのかを決める」ことです。ペルソナを決めるということです。誰をお客様と捉えるか、ということです。この例では、MRI検査を受ける子供たちです。
次にやることは、「その人の視点に立って想像する」ことです。
まずは現状を想像してみます。
①頭で考え・感じていること
- 怖い
- 何をされるんだろう
- こんな所来た事がない
- 心配
②目で見ていること
- 見たことのない大きな機械
- 機械の色が綺麗じゃない
- 白衣の人(お医者さん?)
③耳で聞いていること
- 静か(だから怖い)
④口で言っていること、行動していること
- 泣き叫ぶ
⑤苦痛なこと
- 怖くて怖くて仕方ないのに検査室の中にいること
- 注射(鎮静剤)痛い
- 注射嫌い
⑥獲得すること
- 何もない
大人が集まって議論しても、なかなか妙案が思いつかなかったとします。言い方を変えると、時間のムダのようなアイデアしか出なかったとします。それはそうですよね。いい大人が集まっても、子供の本心は良くわからないのです。想像の域を超えることはできません。
ここに共創の価値があります。一番の当事者である子供を巻き込んだ方が良いのです。
子供たちに聴いたり観察したりしながら、「実際に確かめる(精度を上げる)」ことをしました。
現状は下記だったとします。ほぼ想像したものと同じです。
①頭で考え・感じていること
- 怖い
- 何をされるのか心配
- こんな所来た事がない
- つまらない
②目で見ていること
- 見たことのない大きな機械
- なんか全部白っぽい色(私ならもっと楽しい色にしたいな)
- お医者さん(お医者さんって何故白い服なの?)
③耳で聞いていること
- 静か(だから怖い)
④口で言っていること、行動していること
- 泣き叫ぶ
⑤苦痛なこと
- 怖くて怖くて仕方ないのに検査室の中にいること
- 注射(鎮静剤)痛い
- 注射嫌い
- つまらない・暇(注射をしない子供)
⑥獲得すること
- 検査すると病気の詳しい事がわかる
次に、「こうなったらいいな」という目標を見える化します。
「こうなったらいいな」ということを、子供たちに聴いたり観察したりしながら、共感マップを完成させます。
①頭で考え・感じたいこと
- 健康になったらスポーツをしたり、自由にいろいろなところにお出かけをしたい
- 楽しい感じが好き
- 怖くない方がいい
②目で見たいこと
- 綺麗なお部屋(壁紙とか)
- カッコいいお洋服を着たお医者さん・看護師さん
③耳で聞きたいこと
- 楽しい音楽
- 落ち着く音楽
④口で言ってたいこと、行動したいこと
- 黙っていると怖くなっちゃうから、お話していたい
⑤苦痛なこと
- 病院はちょっと怖いけど、ちょっと楽しいこともあったら良い
- 注射(鎮静剤)痛い(注射しない子がいると聞いたので、ボク/ワタシも注射したくない)
⑥獲得すること
- 検査すると病気の詳しい事がわかる
- 今より楽しい感じがいい
- 早く病気が良くなったら嬉しい
検査を受ける全員の子供というわけにはいきませんが、数人の子供たちに聴いたり観察したりできたので、かなり確度の良い共感マップができました。
なお、共感マップは下記のコラムで詳しく説明しています。
【2. 戦略を練る】
現状を知り、「こうなったらいいな」という要望がわかりました。子供たちの要望を実現するための打ち手を考える段階に入ります。
検査室の改修や、MRI機器を作り変えるのは、時間も費用もかさみます。そもそも検査室を閉鎖して工事すると、その期間はMRI検査が出来なくなってしまいます。
そこで、土日で対応できることを検討することにしました。
子供たちの意見を聞いた手前、子供たちを落胆させたくないので、丁寧に少しずつコツコツと進める戦略を取ることにしました。
【3. 作る】
プロトタイプを作ります。子供たちと共創することにしました。
幸いなことに、画像編集が好きな病院スタッフがいましたので、その人が現状の無機質な検査室の写真を何枚か撮影し、子供たちを何人か集めて、どんな検査室になったらいい感じなのか、タブレットを使って写真を画像編集しながら、子供たちと共創します。
検査室は「下図のようなイメージになるといいなぁ」(画像出所:『「デザイン思考(デザインシンキング)」が子供たちを救う!』)となりました。これを検査室のプロトタイプとすることにしました。下図の写真は実際の工事後の写真ですが、これを連想させるようなプロトタイプを画像編集することは可能です。現状の無機質な検査室の写真を印刷して、子供たちにカラーペンで絵を描いてもらってもいいかもしれません。スケッチブックや模造紙に描いてもらってもいいでしょう。
プロトタイプを検討した結果、大型のラッピング印刷を発注して、土日で貼り付け工事をすれば、工期と予算の範囲に収まる事がわかりました。
そして数日後、検査室は子供たちにとってワクワクするような場所に生まれ変わりました。子供たちと一緒に検査室のデザインをしたこともあり、子供たちは検査室のファンになりました。これは共創のメリットです。早期から巻き込むことでファンになってくれる可能性が高まります。
【4. 進化させる】
検査室を変革することが出来ました。子供たちの体験価値をさらに高めるために、さらに子供たちと共創を続けます。検査の手順を冒険のストーリーにすることになりました。
まず第一段として、検査の事前説明は、子供にも十分理解できるように「冒険に出かける隊員への説明会」という名前にします。隊長は担当の看護師さんです。看護師さんは、エプロンの形をした隊長服を着ます。
私の想像はこの辺りで止めておこうと思います。
共創することによって、小さく始め丁寧に少しずつコツコツと迅速かつ確実に進めるということはどういうことなのかイメージを持っていただけたら幸いです。
上記のMRIの事例は、「どうしたら子供達に鎮静剤を打たずに安心してMRIを利用してもらえるか?」という問いを立てた事が転機になった、と私は考えます。
3.2. Googleマップの事例
別の事例です。
グッドパッチ・ベルリン(Goodpatch Berlin)のボリス・ジツカタ(Boris Jitsukata)が、『MLP(Minimum Lovable Product)を用いたプロダクトデザイン手法』の中で例として挙げているGoogleマップの例です。
とかく、ユーザープロフィールの入力やクレジットカード情報の入力など、まだ体験していないのに個人情報を求めてしまいがちです。どうせ、後で入れるのだからと。
「サインアップしてもらう前に、ユーザーに価値を体験してもらう方法はないのか?」とか、「このタイミングで個人情報を取得することは本当に意味があるのか?」のような問いを立てることは、重要だと指摘しています。
体験を通じてもたらされる喜びやワクワクする気持ちといった感情や心理的な価値。もっと使いたいという思い。平たく言うと、その商品やサービスのファンになって欲しいのですから、それを阻害するようなものは極力避けるべきです。
3.3. この章のおわりに
丁寧に少しずつコツコツと迅速かつ確実に進めるためには、街路灯のない真っ暗な未舗装の夜道を自転車で走るような慎重さが求められる、と私は考えます。石を踏んでよろけるかもしれません。転ぶかもしれません。ネコが飛び出してくるかもしれません。慎重にかつ確実に進めるためには、『アジャイルな働き方』が必要だ、と私は考えます。うまく行かないことはあります。都度、迅速にビジネス変革チームで振り返り、打ち手を考えるべきです。石を踏んでよろけたら、瞬間的に本能的にバランスを取るように、迅速な対応が大切です。
以上、デジタル技術を活用したビジネス変革(DX、デジタル・トランスフォーメーション)を、迅速かつ確実に進めるために、小さく初めてコツコツ育てるというアプローチを考察しました。
文字にすると、簡単に感じられるかもしれませんね。
実際は、一つ一つが難しいことの連続です。例えば、社内の各部門から専門家を集めて会議を開いても、なかなか言葉(用語)が通じないこともあります。そもそも、他部門の多くの人たちが集まる会議を経験した事がないかもしれません。『ビジネス変革:各部門の専門家を集めたワークショップ:ファシリテーターの役割を考察する』で書いたとおり、ファシリテーターを活用する事が必要だと考えます。今現在ファシリテーターがいない組織の場合は、早急にファシリテーターを育成する必要がある、と私は考えます。
スポーツの場合、本や雑誌、さらにネット上の情報や動画はありますが、実際に練習し試合に出なければ、できるようになりません。上達しません。
頭で理解することは必要です。でも、それだけでは不十分だということです。ファシリテーターがスキルを研鑽し、会議参加者がファシリテーションを活用した会議に慣れるためには、実際の会議で使って理解やスキルを磨く必要があるのです。
自分ひとりで試行錯誤しながら研鑽するというアプローチもあります。誰かの助言を受けながら、その人に伴走してもらいながら研鑽するというアプローチもあります。
私のビジネスは、下記のコラムで説明しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。