エンターテイメント事業の新たな可能性|モデル芸能事務所DRISAKUから舞台公演「真夜中の人形館」へ
目次
リスキリングを人材育成産業の業者の提案どおりに進めてよいのか?
今、求められるのは、AIエージェントやフィジカルAIが当たり前になることを想定した、自社の成長戦略に適合した人材の再定義と、それにあわせたリスキリング
人材確保難は、いまだけの現象か?
今、大企業から中小企業まで、多くの経営者に共通する課題の一つが、人材の確保ではないでしょうか。
- 求人を出しても応募が来ない
- 採用しても定着しない
- 管理職が育たず、自分がすべて判断している
- 「右腕」と呼べる人材がいない
このような課題を抱え、その結果、経営者自身の多くの時間が「人の問題」に使われている会社は少なくありません。
では、この状況は、一時的な採用難なのでしょうか。
私は、そう考えていません。
景気の変動によって採用環境が多少変化することはあっても、日本企業が直面している人材問題の根底には、人口構造そのものの変化があります。
したがって、中長期的には、企業が必要とする人材を確保する難しさは、構造的な経営課題として続く可能性が高いと考えるべきです。
しかも、問題は単純な人数不足だけではありません。企業がこれから必要とするのは、従来と同じ仕事を、従来と同じ方法で行う人材だけではなくなっています。
AIを使う、データを読む、情報の真偽を判断する、業務そのものを変える、過去にない新しい商品やサービスを考える、異なる専門性を持つ人材が協働する、国境を越えて仕事をする。
このような力を持つ人材を確保し、育成する必要があります。人材の「数」が減少する一方で、企業が人材に求める「質」は高まっていきます。
ここに、これからの中小企業経営における人材問題の難しさがあります。
日本における労働人口が、今後も減り続けることを裏付ける公式機関のデータ
出生数そのものが、将来の人材供給を細らせる水準
厚生労働省が公表した2025年の人口動態統計月報年計の概数では、出生数は67万1236人となり、過去最少を更新しました。合計特殊出生率も1.14となっています。
もちろん、現在の出生数がそのまま将来の労働人口になるわけではありません。外国人材の受け入れ、高齢者や女性の就業、働き方の変化、テクノロジーによる生産性向上などによって、企業が利用できる人的資源の姿は変化します。
実際、日本で働く外国人労働者も増加しています。
しかし、少なくとも、従来と同じように若い日本人労働者を採用し続けることを前提とした人材戦略が、今後ますます難しくなることは、経営者が認識しておく必要があります。
生産年齢人口は、国の将来推計でも大きく減る
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口では、15歳から64歳の人口は、2020年の7509万人から、2070年には4535万人まで減少する推計が示されています。
もちろん、これは一定の前提に基づく将来推計です。将来の人口移動、出生、就業率、外国人材の受け入れなどによって、実際の労働市場は変化します。
それでも経営者が考えておかなければならないのは、「人が不足したら、その時に採ればよい」という経営では、事業を成長させにくくなるということです。
人材の採用、育成、配置、生産性向上を、経営戦略そのものとして考える時代に入っています。
AI時代に多くの経営者が感じている「不安」
このような人材不足の時代に、大きな期待を集めているのがAIです。
生成AIの進化によって、文章作成、情報収集、分析、翻訳、プログラミング、資料作成、顧客対応など、さまざまな業務で人間の仕事を支援できる範囲が広がっています。
さらに、AIエージェントと呼ばれる、複数の手順を組み合わせながら一定の目的に向けて処理を進める技術も発展しています。
その先には、AIとロボティクスを組み合わせ、現実世界で作業を行うフィジカルAIの発展も期待されています。
では、AIが進化すれば、人材不足の問題はすべて解決するのでしょうか。
私は、そう単純には考えていません。
重要なのは、「人が必要か、AIが必要か」という二者択一ではありません。会社の仕事を分解し、どの仕事をAIに任せ、どの仕事を人間が担い、どの仕事をAIと人間が共同で行うのかを再設計することです。
例えば、これまで社員が数時間かけて行っていた情報収集や資料作成を、AIによって短時間で行えるようになる可能性があります。
しかし、その資料をもとに、どの市場へ進出するのか、どの商品へ投資するのか、どの顧客との取引を優先するのか、何を会社の経営リスクとして受け入れるのか、最終的に誰が責任を持つのか、という経営判断まで、無条件にAIへ委ねればよいわけではありません。
AIの能力が高まるほど、企業には、AIへ与える権限、利用する情報、結果の検証、監視、停止手段、最終責任などを設計する必要があります。
経営者に必要なのは、AIを恐れることでも、AIを万能視することでもありません。AIを使うことを前提に、会社の仕事そのものを設計し直すことです。
あなたの会社では、AIに任せる業務と、人間が担う業務の切り分けができているでしょうか?
リスキリングを人材育成産業の業者の提案どおりに進めてよいのか?
AIの進化を背景に、「リスキリング」という言葉を耳にする機会が増えました。
企業向けにも、AI研修、DX研修、データ分析研修、プログラミング研修など、さまざまな教育サービスが提供されています。
もちろん、その中には非常に有益なものがあります。
しかし、経営者が注意しなければならないのは、「AI時代だから、社員にAI研修を受けさせる」という順序で考えないことです。
最初に研修を選ぶのではありません。
まず、会社の将来の事業を考える必要があります。
3年後、5年後、自社は何で売上をつくるのか。
どの業務がAIによって大幅に効率化されるのか。
どの仕事そのものが縮小するのか。
どの仕事は新たに生まれるのか。
そこで必要となる社員の役割は何なのか。
この答えを出した後に、初めて、必要な教育内容を決めるべきです。
例えば、経理業務でAIを活用するのであれば、社員全員をAI技術者に育成する必要はありません。AIを利用しながら会計情報を正しく読み、異常を発見し、経営判断につながる情報を説明できる能力の方が重要になるかもしれません。
営業部門でAIを利用するのであれば、単純な営業資料の作成能力よりも、顧客の課題を聞き出し、提案を設計し、信頼関係を築く能力の価値が高まる可能性があります。
管理職であれば、部下の作業を細かく管理する能力より、AIと人間を組み合わせて業務プロセスそのものを再設計する能力が重要になるかもしれません。
つまり、リスキリングとは、社員に新しい知識を追加するだけの活動ではありません。
会社の未来から逆算して、人材に求める能力そのものを再定義する活動であるべきだと私は考えています。
現在の社員教育は、過去の業務の延長線上にとどまっていないでしょうか?
今、求められるのは、AIエージェントやフィジカルAIが当たり前になることを想定した、自社の成長戦略に適合した人材の再定義と、それにあわせたリスキリング
これから企業が考えるべきリスキリングは、単なる流行への対応でも、研修予算を消化するための教育でもありません。AIがさらに業務へ入り込むことを前提として、自社が将来必要とする人材を定義し、その人材へ社員を育てていく必要があります。
そのためには、まず会社の業務を分解します。
AIだけで処理できる業務。
AIによって大幅に効率化できる業務。
人間とAIが共同で行う業務。
人間が責任を持って判断すべき業務。
顧客や取引先との信頼関係を必要とする業務。
新しい事業や価値を生み出す業務。
これを整理します。
そして、そのうえで、現在の社員が持っている能力と、将来必要になる能力との差を明確にします。
この差を埋めるために行う教育こそが、経営戦略に基づくリスキリングです。経済産業省も、2026年に改訂したデジタルスキル標準で、単にAIを操作する能力だけではなく、AIやデータを活用してビジネスモデルや組織全体を変革する能力を重視しています。
さらに、生成AI時代には、AIへ指示する能力だけではなく、
問いを立てる力。
仮説を立てる力。
結果を検証する力。
言語化する力。
関係者を巻き込む力。
変化に対応して学び続ける姿勢。
などの重要性も高まっています。
つまり、AIが高度化するほど、人間に必要な能力がなくなるのではありません。求められる能力の内容が変わるのです。
管理職候補に求める役割は、3年後のAI環境を前提に再定義できているでしょうか?
これからの経営に必要なリスキリングの再定義
これから企業が取り組むべきリスキリングは、単なる教育投資ではありません。
重要なのは次の3点です。
AIに任せる業務を定義する
人間が担うべき役割を明確にする
その役割を担える人材へ再教育する
ただし、人間が担う仕事についても、「AIには判断できない」「AIには創造できない」と決めつけるべきではありません。
AIは、判断、分析、アイデア創出など、人間がこれまで担ってきた領域にも急速に進出しています。だからこそ重要になるのは、AIができるか、できないかという議論ではありません。
企業として、誰に最終的な責任を持たせるのか。
どの判断を人間が確認するのか。
顧客との信頼関係を誰が構築するのか。
企業理念や倫理に照らして、どの選択をするのか。
AIを使って、どのような新しい顧客価値を生み出すのか。
こうした役割を明確にすることです。
例えば、
判断
創造
意思決定
顧客価値の設計
これらについても、AIを排除するのではなく、AIを活用しながら、人間がどの部分について責任を持つのかを設計する必要があります。したがってリスキリングとは、AIと競争するための教育ではなく、AIと役割分担しながら、社員一人あたりの付加価値を高めるための人材再設計でなければなりません。
経営者に求められる意思決定
これからの経営者に問われるのは、次の3つです。
AIに任せる領域をどこまで広げるか
人間に残す価値は何か
その人材をどう育てるか
そして私は、もう一つ加えるべきだと考えています。
「その人材を、どのような組織で活かすのか」です。
社員にAI研修を受講させても、会社側の仕事の進め方が変わらなければ、生産性は上がりません。管理職が従来の仕事のやり方を守り続けていれば、社員が新しい技術を学んでも活用する場がありません。AI活用を推進しながら、社員が利用できるデータや権限を一切与えなければ、実践することもできません。
反対に、ルールを設けずに自由にAIを利用させれば、個人情報、営業秘密、著作権、誤情報など、新たなリスクが生じます。
したがって、人材育成は、研修だけでは完結しません。
経営戦略。
業務設計。
人材要件。
教育。
配置。
評価。
情報管理。
AIガバナンス。
これらを一体として設計する必要があります。
結論
日本の人材不足は、短期的な採用テクニックだけでは解決できない構造的な問題になりつつあります。一方で、AIが進化するからといって、人材問題が自動的に解決するわけでもありません。
だからこそ必要になるのが、人材の再定義と、戦略的リスキリングです。
会社の未来を考える。
将来の仕事を定義する。
AIに任せる仕事を決める。
人間が責任を持つ仕事を決める。
必要となる人材能力を定義する。
現在の社員との能力差を確認する。
そして、その差を埋める教育と実践機会を設計する。
この順序が重要です。
この再定義を先送りすれば、採用難に苦しみ続けるだけでなく、限られた人件費と教育投資を、将来の事業戦略と関係の薄い能力の育成に使い続けることになりかねません。
これからの経営者の仕事は、単に、「人を採ること」ではなく、「人が生み出す価値を設計すること」へと広がっています。
URVグローバルグループの人材育成キャリアデザイン事業では、研修そのものを目的とはしていません。
企業がどこへ向かうのかという経営課題から逆算し、必要な人材能力と育成の仕組みを考えます。
AI人材についても、単にChatGPTなどのツールを使える人を増やすのではなく、全社員、管理職、専門職など、それぞれの役割に応じて必要となる能力を整理し、AIと人間の役割分担、業務変革、情報管理まで含めて人材育成を設計します。
また、AI時代の企業人材には、AI活用だけではなく、個人情報や営業秘密を守る情報セキュリティの知識、そして海外事業を進める企業では、異文化環境で判断し、事業を動かす力も必要になります。
「AI研修を導入したいが、何を教えるべきかわからない」
「管理職に求める能力を、AI時代に合わせて見直したい」
「AIに任せる仕事と、人間が担う仕事を整理したい」
「社員教育を、研修で終わらせず、実際の業務変革につなげたい」
「情報セキュリティとAI活用を、別々ではなく一体として教育したい」
「将来の海外事業を任せられる人材を、今から育てたい」
このような課題を持つ企業経営者の方は、まず、現在行っている研修を増やすことからではなく、これから自社が必要とする人材とは何かを定義するところから始めてみてください。
人材不足の時代に重要なのは、採用人数を増やすことだけではありません。限られた人材一人ひとりが、AIを活用し、専門性を高め、会社の成長により大きな付加価値を生み出せる組織をつくることです。
URVグローバルグループ 人材育成キャリアデザイン事業
https://urv-group.com/services/human-resources/


