年収のカラクリ ~年商5億円を超えた経営者たちの、自分の年収の決め方の技~
目次
リスキリングを人材育成産業の業者の提案どおりに進めてよいのか?
今、求められるのは、AIエージェントやフィジカルAIが当たり前になることを想定した、自社の成長戦略に適合した人材の再定義と、それにあわせたリスキリング
人材確保難は、いまだけの現象か?
今、大企業から中小企業まで、多くの経営者に共通する課題は、人材の確保ではないでしょうか。
求人を出しても応募が来ない
採用しても3年以内に辞めてしまう
管理職が育たず、自分がすべて判断している
「右腕」と呼べる人材がいない
このような課題を多くの経営者が抱え、その結果、いま多くの経営者の時間が「人の問題」に消えています。
この状況はいつまで続くのだろうかと、悩んでおられる経営者の方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、この人材不足が今後緩和されることはなく、それどころか、人材を求める企業間の競争はさらに加速していくと考えられます。
つまり、企業が奪い合う対象となる中心的な労働層は、長期的にかなりの確率で細っていく、というのが国の標準推計です。
日本の少子高齢化の進行は、すでに止めようのない段階に至っており、現在1億2000万人程度の人口は、毎年80万人以上のペースで減少を続けています。
労働人口で見ても、女性の活躍、高齢者の活躍、外国人の受け入れが進んだとしても、この人口減少のスピードを補い続けることは難しいのが実情です。
加えて、単なる労働人口の減少という数の問題にとどまらず、生産性強化の戦力となる人材の確保となると、ブランド力のない中小企業は、さらに厳しい状況に置かれ続けるでしょう。
日本における労働人口が、今後も減り続けることを裏付ける公式機関のデータ
出生数そのものが、将来の人材供給を細らせる水準
厚生労働省の2024年人口動態統計では、出生数は68万6061人で前年より4万1227人減、合計特殊出生率は1.15で前年の1.20から低下しました。さらに、自然増減はマイナス91万9237人で、数・率ともに18年連続で悪化しています。これは、将来の新卒・若年就業人口の土台がさらに小さくなることを意味します。
生産年齢人口は、国の将来推計でも大きく減る
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口(2023年公表)では、15〜64歳人口は2020年の7509万人から、2070年に4535万人まで減少するとされています。構成比でも、59.5%から52.1%へ低下します。しかも、2032年に7000万人割れ、2043年に6000万人割れ、2062年に5000万人割れという節目が示されています。
AI時代に多くの経営者が感じている「不安」
このような人材難の時代に、AIによる生産性向上には、非常に大きな期待が寄せられています。
2025年中、生成AIには劇的な進化が見られました。生成AIは、使う人の能力によって、生成される成果の水準に天と地ほどの差が出てしまいます。
「ChatGPTなんて使えないよね」というような言葉をよく聞きますが、そのような人にChatGPTを何に使っているのか、プロンプトをどう入力しているのかを聞いてみると、ChatGPTの威力をまったく活用できていないことがほとんどです。
AIに限らず、何でも中途半端に使っては投げ出し、新しいものに飛びつき、結局成果を出せない人というのは、どこにでもいます。生成AIでも、同じことがいえると私は感じています。
しかし、2026年に劇的に進化すると予想されるAIエージェントは、このように、使う人の能力を問いません。最初のプロンプト入力だけで、AIエージェントは自律して業務を進め、成果を出してきます。
このようなAIエージェントが、すぐそこにある近未来に実用化される場合、まさにAIエージェントが人間の代わりに生産性を向上させ、AIエージェントにできる仕事をする人は、労働者として不要になると予想されます。
さらにその先には、頭脳をAIエージェントが担い、物理的な行動を機械が行うフィジカルAIの実用化も期待されます。
したがって、日本の労働者不足の状況は、このようなAIの登場によって、劇的に解決されるのではないか、という仮説も成り立ちます。
しかし、いま多くの経営者は、AIに非常に大きな期待をかける一方で、「だから、人はもう採らなくてもよい」という経営判断をしていません。
なぜでしょうか?
その理由は、多くの経営者がAIに対して抱く「不安」にあります。
AIエージェントは、自律して行動できる利点がある反面、その動きは、人間の行動や判断のスピードをはるかに超えています。猛スピードで、24時間365日、止まりません。
このようなAIエージェントが不適切な行動を始めた場合、人間には止められなくなるというリスクがあります。
「判断や行動に課題のある部下」であれば、これまで上司がその行動を管理して止めることができました。しかし、道徳観も感情も正義感もないAIエージェントが、不適切なプロンプトによって暴走を始めた場合、人間には止められません。逆に、止められるように設計してしまえば、それは生成AIのレベルにAIエージェントの能力をとどめてしまうことを意味しますから、無意味です。
このようなリスクに対する「不安感」から、賢明な経営者は、AIエージェント時代にも、人間の労働者がいらなくなるとは考えていないようです。
リスキリングを人材育成産業の業者の提案どおりに進めてよいのか?
今、人材育成産業は、企業に対してさまざまなリスキリングの提案を発信し、営業を進めています。しかし、その方向性は玉石混交であるように見えます。
一方で、世界のAIに関する識者たちの一致した見解を見ると、AIが進化するベクトルの中では、格差の拡大は避けられないということになります。
今、急速な発展を遂げている生成AIは、マネジメントや企画部門、デザイナーの仕事を猛烈なスピードで支援し、生産性を向上させています。次に急速な発展を見せるAIエージェントは、ホワイトカラーの仕事のほとんどを代替するでしょう。そして、さらにAIの進化が向かうフィジカルAIは、ブルーカラーがほとんど必要なくなる時代を招くでしょう。
そうなれば、21世紀後半に人口が激増するグローバルサウスの中低位層の仕事はなくなります。
日本でも、Z世代に次ぐα世代は、今の私たちの世代の仕事とは異質な仕事をしなければ、AIと共存することはできなくなります。
今、求められるのは、AIエージェントやフィジカルAIが当たり前になることを想定した、自社の成長戦略に適合した人材の再定義と、それにあわせたリスキリング
今、企業が考えなければならないリスキリングは、単なる流行や、経費の余剰を消費するための税金対策であってはなりません。次に来る、このようなAI格差の時代を見据えた、人材に対する仕事の新たな創出に向けたリスキリングでなければなりません。
このような人材の要件とは何か。
2026年は、間違いなくAIエージェントが劇的な変化を遂げ、その後数年でフィジカルAIも劇的に変化していくでしょう。その時、自社の中でAIに任せる業務を定義し、そのうえで人間が考え続け、創出し続けなければならないことを定義したうえで、その人間の役割を担える人材へと社員を育成していくことこそが、リスキリングになるのだと、私は思っています。
次世代のリスキリングのあり方を、AIの進化と、それに業務を任せていくことを前提に考えていくことが、これからの経営者の重要な役割ではないかと思います。
これからの経営に必要なリスキリングの再定義
これから企業が取り組むべきリスキリングは、単なる教育投資ではありません。
重要なのは次の3点です。
AIに任せる業務を定義する
人間が担うべき役割を明確にする
その役割を担える人材へ再教育する
例えば、
判断
創造
意思決定
顧客価値の設計
これらは今後も人間が担い続ける領域です。
したがってリスキリングとは、AIと競争するための教育ではなく、AIと役割分担するための再設計でなければなりません。
経営者に求められる意思決定
これからの経営者に問われるのは、次の3つです。
AIに任せる領域をどこまで広げるか
人間に残す価値は何か
その人材をどう育てるか
この問いに答えられない企業は、採用も育成も機能しなくなります。
結論
人材不足は解消しません。AIだけでも解決しません。
したがって必要なのは、
人材の再定義と、戦略的リスキリングです。
経営者の役割は、
「人を採ること」ではなく、
「人の価値を設計すること」へと変わっています。
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