【解決事例】酔って転倒しキャストが負傷、治療費等を請求された|解決金約22万円で示談が成立した事例

若井亮

若井亮

テーマ:男女トラブル

※本記事は、当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況などの一部に変更を加えています。


接客を伴う飲食店で酔って転倒し、その場にいたキャストに怪我をさせてしまった。後日、治療費などを請求されたうえ、勤務先にも連絡が入り、警察に相談されていることもわかった。このような状況で、請求額が妥当なのか、どこまで応じるべきなのかをご自身だけで判断するのは難しいものです。

 本記事では、キャバクラ店内での事故をめぐるご相談について、弁護士が交渉窓口となり、ご依頼から約2週間で合意書の締結に至った事例をご紹介します。

ご相談の概要


項目内容
ご相談者会社員の男性(関東地方在住)
ご相談の内容キャバクラ店内で酔って転倒し、その場にいたキャストに怪我を負わせてしまった
相手方の主張全治約10日間の怪我を負ったとして、慰謝料相当額・診察代・診断書の作成費用・勤務できなかった時間分の補償を請求。勤務先への連絡と警察への相談も行っていた
弁護士の対応交渉窓口の一本化、裏づけ資料の確認、個人情報の相互削除を定めた合意書の作成、警察署への確認
解決結果解決金約22万円の支払いで示談が成立
解決までの期間ご依頼から合意書の締結まで約2週間(事件の終了まで約1ヶ月)


ご相談までの経緯

 ご相談者は、関東地方にお住まいの会社員の男性です。キャバクラを利用した際に酔って転倒し、その場にいたキャストに怪我を負わせてしまいました。

 後日、相手方から、全治約10日間の怪我を負ったとして治療費などの支払いを求められました。相手方はご相談者の勤務先にも連絡を入れており、ご相談者は職場での立場に影響が出るのではないかと不安を抱えていました。さらに、相手方が警察にも相談していることがわかり、刑事事件として扱われる可能性も気がかりになっていました。

 ご相談者ご自身は、怪我を負わせてしまった以上、きちんと対応しなければならないと考えていました。一方で、請求されている金額が妥当なのか、どこまで応じるべきなのかを判断する材料がなく、直接のやり取りを続けることでかえって話がこじれることも心配されていました。そこで当事務所にご相談いただき、ご依頼を受けることになりました。

弁護士の対応と交渉の経緯

 受任後の対応は、大きく分けて次の4つの段階で進めました。

受任直後に交渉窓口を一本化

 受任後、担当弁護士はすぐに相手方へ連絡を取り、以後のやり取りは当事務所が窓口となることを伝えました。これにより、ご相談者ご本人が相手方と直接連絡を取る必要のない状態を、早い段階で整えています。

請求内容の裏づけを確認

 相手方からは、慰謝料相当額に、診察代、診断書の作成費用、怪我によって勤務できなかった時間分の補償を加えた金額であれば和解に応じる、との回答がありました。

 担当弁護士は、診断書や領収書などの裏づけ資料の提示を求め、内容と金額の妥当性を確認しました。そのうえでご相談者に報告し、ご意向を伺いながら合意に向けた手続を進めています。

双方のプライバシーに配慮した進め方

 相手方からは、個人情報の取扱いについて強い要望が寄せられていました。そのため、相手方の氏名や住所が記載された資料をご相談者と共有する際には、該当部分にマスキングを施したうえで確認していただく形を取りました。

 合意書には、金銭の支払いに加えて、解決後の安心につながる条項を盛り込みました。ご相談者のご意向を踏まえ、相手方が保有していたご相談者の名刺を破棄し、連絡先データを削除したことを誓約する条項を設けています。あわせて相手方の要望も踏まえ、ご相談者側も相手方の個人情報を削除済みであることを誓約する内容とし、双方が義務を負う形に整えました。

解決金の送金と警察署への確認

 合意書の締結後は、当事務所の預り金口座を通じて解決金を相手方に送金し、支払いが完了したことを確認しました。

 さらに担当弁護士は、相手方が相談していた警察署に連絡を取りました。その結果、被害届の受理には至っていないこと、和解が成立したのであれば今後捜査を進める予定はないことを確認できました。

解決結果と対応のポイント

 本件の解決内容は次のとおりです。

  • 解決金約22万円の支払いで示談が成立し、合意書を締結しました。
  • 双方が相手方の個人情報を保有しないことを、相互に誓約する内容で合意しました。
  • 警察署に確認し、被害届の受理には至っておらず、和解の成立により捜査を進める予定はないとの回答を得ました。
  • ご依頼から合意書の締結までは約2週間、送金や確認を含めた事件の終了までは約1ヶ月でした。


 本件で解決につながった対応のポイントは、次の3点です。

請求額を裏づけ資料で確認した

 怪我をさせてしまったという負い目から、請求された金額をそのまま支払おうと考える方は少なくありません。しかし、請求の中身を確かめないまま応じると、後になって本当に妥当だったのかという疑問が残ることもあります。本件では、診断書や領収書の提示を求め、請求項目ごとに根拠を確かめたうえで合意したことが、ご相談者の納得につながりました。請求項目の考え方については、請求された治療費が高額|傷害事件で負担すべき損害の範囲でも解説しています。

金額以外の取り決めも書面に残した

 示談は金額だけの問題ではありません。本件では、名刺の破棄や連絡先データの削除を相互に誓約する条項を設けました。勤務先に連絡が入った事案では、解決後にまた連絡が来るのではないかという不安が残りやすいため、個人情報の取扱いを書面で定めておくことが、後日の蒸し返しを防ぐうえで意味を持ちます。

捜査が本格化する前の段階で示談をまとめた

 相手方が警察に相談していても、被害届の受理や捜査の開始に至る前の段階であれば、示談の成立がその後の見通しに影響する場合があります。本件でも、合意の成立後に警察署へ確認を行い、捜査を進める予定がないことを確かめています。示談の時期の考え方については、示談で刑事事件化を防ぐには|被害届提出前の示談がカギになる理由もあわせてご覧ください。

同種のご相談をお考えの方へ

 飲食店での出来事であっても、相手に怪我を負わせてしまった場合には、民事上の損害賠償責任(民法709条)が問題となり、事故の態様によっては刑事責任が問われることもあります。勤務先に連絡が入ったり、警察に相談されたりすると、日常生活や仕事への影響も大きくなりますので、早い段階で対応を考えることが大切です。

 ご本人だけで交渉を進めると、請求額が妥当かどうかを判断できないまま応じてしまったり、感情的な対立から話し合いが長引いたりすることがあります。弁護士が窓口となり、裏づけ資料を確認しながら交渉することで、適正な範囲での解決を図れる場合があります。診断書に記載された全治期間の見方については、「全治○週間」と言われた|診断書と傷害の重さの評価で取り上げています。

弁護士法人若井綜合法律事務所では、飲食店や接客を伴うお店でのトラブル、示談交渉に関するご相談を、池袋と新橋の事務所でお受けしています。

請求を受けてどう対応すべきか判断がつかない方、勤務先や警察への連絡が気がかりな方は、お一人で抱え込まず、一度ご相談ください。

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若井亮
専門家

若井亮(弁護士)

弁護士法人若井綜合法律事務所

風俗トラブルや男女トラブル、それに伴う刑事事件まで一貫して対応。累計相談件数は男女トラブル約23,000件、風俗トラブル約8,000件。全国からの相談を24時間受け付け、迅速な対応を心がけています。

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