ひとり茶と向き合う時間に淹れる「中火鉄観音」
陽極まりて陰を萌す。
冬至から少しずつ満ちてきた陽の気が極まり、
転じて冬至に向かい陰の気が次第に満ちてくる。
最も日が長い1日だけあり、いつまでも明るい日差しでした。
コロナのため茶の旅に訪れることはできませんが、
今年も台湾の新茶がいただけることを嬉しく思います。
特に台湾の烏龍茶「文山包種」は、発酵が軽いので、数ヶ月するとお味に変化が否めません。
フレッシュな5月21日に製茶された文山包種をいただいています。
毎年台湾を訪れるのは、夏なので6月にいただくのは本当に久しぶりです。
茶農家さんを訪れた時のことを思い、
文山包種といいましても品種の違いがあることを思い出しました。
何か一種だけ選ぶときには、最も主流な「青心烏龍種」を選んでいます。
今年もそちらにしました。
台湾の土地に根付きやすく、高級茶の品種として知られています。
茶農家さんでは、同じ「青心烏龍種」でも
焙煎が強いタイプもありました。
金萱種の乳花香を思わせる香りや
翠玉種の青さが感じられる香り、
碧玉種「青心烏龍種」と「金萱種」をかけ合わせた香り。
メモ書きには、「花蜜」とありました。
他にも文山包種といえども文山地区だけでなく、
阿里山や杉林渓でも作られています。
文山包種の清々しい香りを楽しみつつ、
台湾の景色を思い出しているうちに
品種について知りたいという方がいらっしゃればと思い
書かせていただきました。