コラム
ひとり茶と向き合う時間に淹れる「中火鉄観音」
2020年4月19日 公開 / 2021年2月4日更新
暦は穀雨を迎えましたね。
雨の恵を受けた大地から
春爛漫の陽の気が立ち上り
新緑が目にまぶしく映ります。
福建省の青茶「安渓鉄観音」の中火を淹れました。
長く中国茶に親しんでいらっしゃる方は、懐かしいと思われることでしょう。
安渓鉄観音は、軽い火入れの軽火。
伝統的に焙煎が施された中火。
炭にならない程度にしっかりと焙じられた重火があります。
中火の鉄観音は、湯を注ぐとべっこう飴のような甘い香りがします。
焙じられてまろやかながら、しっかりと茶の味が感じられます。
外出が難しい今、
一人茶と向き合う時間が
日常があることのありがたみを教えてくれるようです。
安心して過ごせる日が来ますようにと祈ります。
特徴
形状:肥壮圓結、沉重均整
色澤:砂緑湯潤、紅點鮮艶
湯色:金黄明亮
香気:濃馥持久、富蘭花香
滋味:醇厚甘鮮、回甘悠長
葉底:軟亮、肥厚紅邊
製造工程
採摘小開面鮮葉‐経涼青-晒青-搖青-炒青-揉捻-包揉-烘乾
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