PHI pilatesのインストラクターを目指したい方へ
〜プロプリオセプション × 神経の太さ〜
姿勢を保つ。
バランスをとる。
私たちがスムーズに「動く」ためには、
感覚固有受容器(プロプリオセプター)と
神経線維の構造が
密接に関わっています。
【感覚固有受容器とは?】
身体の位置や動きを感じ取る“内なるセンサー”です。
主に以下のような場所に存在しています
・筋紡錘(筋の長さ)
・腱紡錘(ゴルジ腱器官)(筋の張力)
・関節受容器(関節の角度)
・皮膚(圧・伸展)
大きな神経(Aα線維など)
・伝達速度が速い
・深部感覚や運動指令を担当
・筋紡錘/腱紡錘など、プロプリオセプションに直結!
小さな神経(C線維など)
・伝達速度が遅い
・温度・痛み・自律神経系の感覚を伝達
・「じわじわくる痛み」や「灼熱感」など
→ これらがリアルタイムで情報を脳へ送り、
身体の動きを精密にコントロールしています。
【姿勢が崩れると、感覚はどうなる?】
私たちの体は、**「正確な感覚入力」→「正しい運動出力」**というループで動いています。
しかし、姿勢が崩れていると“入力”そのものがズレてしまい、脳が「間違った情報」をもとに動こうとしてしまうのです。
【姿勢不良による“感覚”への主な影響】
① 感覚固有受容器の誤作動
・筋や関節が「本来の位置」からずれる
→ 筋紡錘や腱紡錘が不正確な情報を送る
→ 身体の“位置感覚”が鈍くなる
② 皮膚や筋膜の感覚も乱れる
・猫背や巻き肩などの慢性的な姿勢崩れ
→ 皮膚・筋膜が常に引っ張られる/縮む
→ 触覚・圧覚・張力感覚が低下または誤認
③ 脳が“ズレた位置”を「普通」だと認識してしまう
・誤った姿勢での日常が続く
→ 脳がそれを「ニュートラル」と学習
→ 感覚のマッピング自体が狂ってくる
【それが引き起こす悪循環】
崩れた姿勢 → 感覚の誤認 → 不正確な動き
→ 関節や筋肉にストレス → 疲労・痛み・けが
→ さらに姿勢が崩れる…
という負のスパイラル(神経学的慢性筋骨格系疼痛サイクル)が起こります。
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、「正しい姿勢 × 適切な感覚刺激」で
**脳の再教育(リマッピング)**
が可能となります!
◇姿勢は「見た目」だけでなく、「感覚の入口」そのもの。
◇姿勢が崩れると、身体が“どこにあるか”という基本情報も狂ってしまいます。
◇だからこそ、「まず整える」「感じる」「気づく」ことが、動きの再構築には不可欠なんです
ピラティスでは姿勢を改善しながら大きな神経+感覚固有受容器を活性化させる動きがたくさんあります。
紹介するのはほんの一例 です。
・フットワーク(リフォーマー)
:足底・下肢の感覚入力+関節の位置感覚の強化
・アーティキュレーティングショルダーブリッジ(マット)
・ペルビックリフト(リフォーマー)
:脊柱・股関節の動きとポジション感覚の統合
・ロールアップ(マット)
・ロールバック(タワー)
:脊柱のコントロール+筋紡錘の刺激
・シーテッドツイスト(マット)
・ローリングインアウト(バレル)
: 軸の意識と深部感覚を育てる
・目を閉じてのバランスチャレンジ
例:スタンディングフットワーク(マット)
例: フォームローラーの上でリブケージアームズ(props)
→他にもたくさんありますが、
これらは深部感覚(プロプリオセプション)を活性化しつつ、
運動神経の回路も鍛えるため、
姿勢制御や動作の正確性UPにとても効果的です。
気になった方は是非一度受けてみてください。
pilates studio MAEDA
代表 前田利之



