梅雨の時期に悪化するメマイが漢方薬でよくなった 31歳の女性
10 不眠症と漢方薬(52歳の女性)
52歳の女性。もともと、眠れないこともあったようですが、50歳を過ぎたころより頻度が増してきたといいます。普段は、23時ごろ眠るようですが、一度眠れなくなると、3時ごろまで起きていることもあるといい、睡眠薬を飲みたくないので、漢方薬を試したいとご相談に見えられました。
体質は、神経質で取り越し苦労が多く、人によく気を使います。胃腸も弱く、肩こり、足の冷え、首から上の汗、夢が多いなどがあります。漢方薬の柴胡桂枝乾姜湯(煎じ薬)を調合。飲み始めて2週間後、以前より眠りが深くなったといいます。その後、約半年の服用で完治。それ以降は、調子が悪くなると柴胡桂枝乾姜湯を飲むとまたすぐに眠れるといいます。
9 後鼻漏(蓄膿症)と漢方薬
40歳の男性。3年前に風邪をひいて以来蓄膿症になったといいます。症状は、鼻がつまった感じで、鼻水がのどにまわるといいます。抗生物質や漢方薬(粉薬)を服用したそうですが改善がみられず、ご相談にみえられました。
体質は、肩こり、首のこりが強く、鼻の周りや頬を押すと痛むといいます。また、大食漢のほうで、便秘にもなりやすいといいます。
漢方薬の葛根湯加川芎辛夷(別包で大黄)煎じ薬を調合。1か月後、鼻の通りが改善し始め、鼻水がのどにまわるのも半減しているといいます。また、肩こり首のこりが改善してきたといいます。さらに同処方を継続し、約半年間の服用で完治しました。
8 しもやけ、乾燥肌と漢方薬(28歳の女性) 28歳の女性
毎年秋から冬にかけて、足のしもやけと乾燥肌に悩んでいるといいます。体質は、赤ら顔、口唇乾燥、足の冷え、便秘、腰痛、があり、月経周期は40~50日周期で血の混じったおりものが出るといいます。月経痛、頭痛あり。チョコレートなど甘いものも好むといいます。
漢方薬の温経湯(煎じ薬)を調合。飲み始めて1か月後、足がポカポカ温まりしもやけが改善。その後も温経湯を継続。便秘や月経痛も改善し、月経周期も30日になる。1年後には乾燥肌もすっかりと改善されました。
7w 今月のおめでた(3度の流産を乗り越えて)
32歳の女性。4年前より赤ちゃんを考え始め、これまでに妊娠はするものの流産が3回。漢方薬を試してみたいとご来局されました。顔は赤くのぼせ、足腰の冷え、下腹部の冷えがあります。口唇乾燥、手荒れ、まれに不正出血があります。漢方薬の温経湯(煎じ薬)を調合。飲み始めていくと体調良く、冷えのぼせが改善し、4か月後に自然妊娠されました。その後漢方薬を当帰芍薬散料(煎じ薬)にかえていましたが、5週目から出血。病院で止血剤らが出るも出血は収まらず、そのまま入院。血腫もあり、出血がひどく、医師にだめかもしれませんと言われたといいます。漢方薬の芎帰膠艾湯(煎じ薬)を調合し、ご家族の方が病院へ持っていきました。その後連絡があり、出血が改善。血腫もなくなったといいます。そのまま出産まで芎帰膠艾湯を服用で元気な女の子をご出産されました。
6 卵巣チョコレートのう腫と漢方薬(29歳の女性)
29歳の女性。10代のころより生理痛に悩まされる。鎮痛剤を服用。昨年より不正出血が出るようになり、病院へ行くと卵巣チョコレートのう腫と診断された。左卵巣(2cm×2.5cm)、右卵巣(4cm×5cm)で、少し様子を見て手術も勧められたようですが、その前に漢方薬でなんとかならないかとご相談にみえられました。
顔色は色白、やせ型、冷たい牛乳、アイスクリームなどを好み、疲れやすく貧血気味です。顔には吹き出物があり、普段は便秘で時々下痢します。
漢方薬の当帰建中湯(煎じ薬)と排膿散料(煎じ薬)をお出ししました。しばらく服用していくと、顔に吹き出物がたくさん出てきました。漢方は、これを好転反応と考えます。卵巣の膿が皮膚に出てくると解釈します。その後、吹き出物は止まり、生理痛が軽くなりました。そのまま約半年間服用後、病院へ行ったところ、右卵巣のチョコレートのう腫が(2cm×2cm)まで小さくなっていました。医師は「考えられない」という反応だったようですが、漢方ではたびたびこういうことが見られます。その後も漢方薬を服用されていますが、再発は見られていません。