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新谷千里

高利益を出すスーパーマーケットにするコンサルタント

新谷千里(しんがいちさと) / 経営コンサルタント

有限会社サミットリテイリングセンター

コラム

価値をつくるプロセスにこだわる お客の支持を得て継続発展するスーパーの作り方

2023年4月5日

テーマ:スーパーマーケットの経営戦略

コラムカテゴリ:ビジネス

「売り上げが伸び悩んでいる」「利益が出なくて困っている」と悩む経営者の話はよく聞く。
しかし、この言葉は正確ではないと思う。

「お客が満足する商品やサービスを提供できていなくて、売上(利益)が伸びない」
というのが本当の悩みではないだろうか。

さらに言えば、
「そのための実践的マーケティング力やオペレーション改善など、従業員の不足する知識やスキルの教育と訓練が出来ていない」
ということが本当の問題であると思う。

重要なことは、「お客のために如何にお店の価値を高めていくか」ということが実行されているかだ。
計画を立て、そのためのプロセスの行動計画を立て、そして、それを確実に実現するためのリーダーシップを取ることによって、結果が変わるのである。

お店の価値をさらに高めていく

利益を高めたければ、お店の価値を高めていくことを考えることだ。
これは大げさなことではないし、重要なコンセプトの話だ。

私は常々基本四原則ということをクライアントに伝えている。
❶品揃えや欠品をしないこと
➋品質がいいこと
➌クリンリネスが行き届いていること
そしてさらに
➍接客、接遇のレベルが高いこと
これらのことのレベルを、日々高める努力をすること。

基本四原則のレベルを上げていくことができれば、お客は日々買い物の満足度を高めることとなる。
結果して、来店頻度を高め、顧客生涯価値を高める方向に向かうだろう。

あなたのお店は『価値を高める』ということを、日々考えて実践しているだろうか?
それとも、昨日までの行動をただ繰り返しているだろうか。

売場づくりや商品やサービスの価値を高めることを念頭に置いていれば、問題点も見えてくる。そして、取るべき行動が見えてくるし、改善につなげることが出来る。
日々小さな改善を続けることによって、この基本四原則のレベルは確実に上がることになる。

朝礼などで唱和していても、現場の行動に繋がっていなければ時間のムダになってしまう。
これでは、マネジメント層は仕事をしていないということになる。

価値を高めるとは、多額のお金をかけて店をリニューアルすることや、今まで地域の人が見たことのないような商品を導入することや、売場を作ることだけではない。

お客が日々お店で買い物するときに経験する何か・・・。
それに対して、付加価値を上げていくことである。
そしてそれをパート社員やアルバイト、社員まで共有して行動に繋げていくことだ。
決して難しいことではない。

全ての意思決定の真ん中にお客を置くことを徹底する

業績が伸び悩んでいる会社に多く見られることは、こちら都合になっていることだ。
いわゆる「出来ない理由」を通して、お客のためには何も変えないということだ。

業績の良い会社は、「全ての意思決定の真ん中にお客を置く」ということを徹底している。
このことを聞いたあなたは、どう感じるだろう。

実際には、思っていてもできてない会社は非常に多い。
当然経営者でも例外ではない。
「うちの規模では・・・」
「うちの社員では・・・」
と愚痴を言う人はいるが、本当にそうだろうか。非常に勿体ない。

お客がどう遣って欲しいか・・・。
お客はどうしたら喜んでくれるか・・・。
そもそもお客のためとは、どういうことか・・・。
を真摯に考えれば、ほとんどの従業員が分かることだ。

自分が買う側となって考えれば、簡単に分かることは数多くある。
その時に重要になってくるのが『できない理由』を考えることを止めることだ。
このできない理由の殆どは、少し考えれば簡単に出来ること思う。

お客の都合で考える方が、お客は喜んでくれるし、売上も利益も簡単に高めることが出来る。
お客の望むことを単純に行動に移すことだ。
これが行動のムダをなくし、生産性を早く確実に高めることが出来る。

お客様のために「新しい価値を提供する」という経営の原点

お客のためにどういう価値を提供するか。
また、お客が知らない新しい価値を提供することに利益のもとがある。

この厳しい競争環境の中で、売上を伸ばすことは難しい。
重要なポイントは、商品とサービスに差別化と差異化いう概念をもって当たることだ。

差別化とは、商品とサービスに他所とは違う何かを付加して、価値を高めるいということだ。
決して、価格が安いということではなく、同じ価格であればこちらの方が、価値が高いという状態を完成させることだ。
例えば、総菜のポテトサラダが、競合他社よりも圧倒的に美味しくて、素材にこだわり、安心安全が担保されていれば、少しぐらい価格が高くても、そのポテトサラダはお客からの高い支持を得られるだろう。

また、差異化とは、今までとは全く違う、商品やサービスを提供することだ。
今まで持っているマーチャンダイジングやマーケティングの概念を変えて、取り組むことと考えてもらえば解りやすいかもしれない。
他社や地域で、そして、市場で見出せてない価値を、お客に提供することができれば、確実に利益を伸ばすことができる。

世の中は変化し、サービスも進化する。
また、今までなかったサービスも出てくる。

もしあなたのお店が、商品の宅配をしていなければ、そのサービスを提供することによって売上はほぼ確実にアップすることになるだろう。
別に遠くまで30分、1時間かけて配達をしろということではない。
ほんの5分、10分の場所に配達ができれば、身体が不自由なお客さんが買い物もしてくれるかもしれない。
天気が悪くて買い物に行きたくないお客さんは、買い物してくれるかもしれない。
忙しくて、買い物の時間が取れないお客さんは、買い物してくれるかもしれない。
そして、その買い物の単価は2倍程度に膨らむ。(多くの場合)
そこに、御用聞きの一言のプラスがあれば、さらに売上と単価は伸びることになるかもしれない。
そして、お客の顧客生涯価値は、確実に高まることになると思う。

「あれもこれも、遣らないといけない」ということではない。
今まで提供してなかった、何かの価値を提供すること。これを単純に考え実践することだ。

数字は追うものではなく、付いてくるもの

売上を追うのは、仕事をしている以上仕方ないことだ。
しかし、売上は数字を追うものでなく、それを作るためのプロセスに重点を置き、日々実践することが重要である。

そのためには、当然のこととして、最低限の実践的マーケティングの知識を身につけることは必要であるし、良い結果を出すための早道である。
マーケティングの勉強をしてないと、ただただ目先の売上を負うような行動を取ることになる。

野菜などは相場の変動があって、相場のアップダウンを利用するということで売上を作ることもできる。しかし、それは一時的なことになる。
また、単なるディスカウントによる売上を追うということは、結果的に利益を生まないばかりではなく、逆に下げてしまうこともよくあることだ。

世の中には、先人が築いてくれたマーケティングという知識と技術がある。
それを利用させてもらわない手はない。
少し時間はかかるけども、実践的マーケティングの勉強をして、現場で実践してみることだ。

また、優良店の調査などをする場合も、マーケティングの知識を基に「なぜやっているのか」「何ができているのか」ということを考えてみる力が付く。
理解力が高まることによって、確実に実践力をアップさせることができる。
少しぐらい失敗しても、「次はどうするか」と考えられるようになってくる。


数字は追うものではなく、正しい行動(プロセス)の結果として付いてくるものだ。


あなたの会社は、価値をつくるプロセスに拘っているだろうか。
そのことは、お客の支持を得ているだろうか。
そして、儲かっているだろうか。


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