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新谷千里

高利益を出すスーパーマーケットにするコンサルタント

新谷千里(しんがいちさと) / 経営コンサルタント

有限会社サミットリテイリングセンター

コラム

労働集約型のビジネスモデル  スーパーマーケットの生産性アップを考える

2023年2月28日 公開 / 2023年3月17日更新

テーマ:スーパーマーケットの経営戦略

コラムカテゴリ:ビジネス

IT化やその技術の導入、さらに今後DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進によって、会社全体の生産性を向上させるという試みは、大手企業を中心に推進されていくことだろう。

DXを推進して生産性を上げて、賃金を上げして質の高い人材を獲得する。
そして、人材の教育に戦略投資をして、仕事の質を高めてサービスレベルを上げて行くことが重要で、お客の支持を得る強い会社を作り上げる。
このことが、真の生産性の向上を実現すると言うことだと思う。

ここまでは、資本力のある企業だから出来ることだと考える人も少なくないと思う。
しかし、中小のスーパーマーケットについても、「賃金を上げる」ということについては責務であり、「お客の支持を得る」ということについては、その内容はともかく、会社を維持発展するためには絶対条件だ。

レジの人件費2割以上は昔・・・

スーパーマーケットの現場では、レジ部門の人件費は店舗全体の2割ほどを占める。3割に近いところもある
しかし、セルフ・レジやセミセルフ・レジ、そして、スマホ・レジの導入などで、レジ要員は減少傾向にある。

大手企業では、経験や感に頼っていたレジのシフト計画を、AIを活用したシステムで行い、ムダを減らした作業割り当て(人員配置計画)に取り組むことも進んでいる。

この様にして、今まで不可能と考えていた、レジの人時削減が可能となって来ている。
そのことによって、今まで時間の取れなかった接客接遇の教育訓練に力を入れることも可能となるだろう。

また、レジの人員を販売部門に割り当てることも可能となる。
重点アイテム(企画)や戦略アイテムのセールス(試食販売など)やプロモーション(POP作成など)といった、直接的に売上や粗利益に繋がる仕事をしてもらうことも可能となってくる。
このことによって、店舗全体の競争力と生産性を高めることは勿論、個人の潜在能力の発掘とスキルアップによる人時生産性のアップ、引いては賃金アップにも挑戦できる。

お金が無い。時間が無い。人材がいない・・・。

「言っていることは理解できる」
「でも、投資するお金が無いし、そのための時間が無い・・・」
「そして何より、能力のある人材なんかうちの会社にはいない・・・」
と、あなたは考えていないだろうか。

話は変わるが、イソップの童話を紹介したい。
もしかしたら、あなたも知っているかもしれない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【木こりのジレンマ(木こりと旅人の話)】:イソップ童話より

ある日の朝、旅人が山道を歩いていました。
すると森の中で、忙しく木を伐っている木こりを見かけました。
夕方、同じ道を戻って来ると、朝と同じ場所で、木こりが一生懸命木を伐り続けていました。
しかし、あまり作業は進んでいない様子です。
旅人が見ると、木こりが使っている斧の刃は、かけていてボロボロです。
旅人は木こりに話しかけました。
「木こりさん、精がでますね。でもあまり作業は進んでないみたいですね。一旦手を止めて、斧の刃を研いだらどうです・・・」
すると木こりは、
「なに言ってんだよ、忙しくて刃を研ぐ時間なんて無いよ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あなたは、この木こりの様な仕事の仕方、時間の使い方になっていないだろうか。

「お金が無い」
「時間が無い」
「人材がいない」
私は、コンサルティングの現場で、実に多くこの言葉を耳にする。

時間は、仕事の仕方を変えると幾らでも、比較的簡単に出来る。
人材は、教育訓練すれば、確実に育つ。
自信が無く、オドオドしていた人が、会社を支える人財に育った人を幾らでも私は知っている。
これらのことで、お金は幾らでも稼げるのだ。

出来ない言い訳にはならない。
木こりの仕事をしていては、あまりにも勿体ない。人生としても・・・。

労働集約型モデルを強みに変える

スーパーマーケットという業態は、労働集約型で生産性が上がりにくいと考えている人は多い。

しかし、頭数が多い分、教育訓練をすることによって、チームとしてのパワーは増すし、大きな可能性を含んでいる。
企業規模が小さくても全く関係ない。

必要なことは、「時間が無い」と言うことをせず、
「どうしたら出来るか」と考えること。
それも出来なければ、「誰かに聞く」と言うことだ。


学ぶと言うことをサボってはいけない。

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