作業服を着た営業マン
この画像で、一番上に乗っているのは、木造住宅の基礎です。一番下に見えている直線は木造住宅の屋根です。つまりこの家は根こそぎ浮き上がって転倒しています。
見えている窓は二階の窓で上下が逆です。一階は原型を留めていません。
この建物は築後十数年と思われます。サイディングの柄や断熱材の入っている様子から20年は経過していません。恐らく平成14年以降の建物です。平成14年以降の建物は、基礎と柱をホールダウン金物で直接緊結しています。ですので古い建物では基礎から上の上部構造物だけが破壊されるのに対し、新しい建物は基礎ごと浮き上がってしまったのだと推測します。
木造住宅の重量は平均で40トン前後あります。その重量を軽々と持ち上げる力が竜巻にはあるのです。日本の建築技術では津波同様、耐え得る手立てがありません。
幸い竜巻はごく局地的にしか発生しませんので、台風や地震に比べ被害は限定的です。警報が出たら家を守る事は諦めて命を守る事に専念することです。
ここ数年、日本でもアメリカ並みの竜巻被害が起こるようになりました。竜巻はスーパーセルと云う巨大な積乱雲が発生したときに起こる可能性が高くなります。真夏のイメージがある積乱雲ですが昨日の様に、地表面と上層部の大気の温度差が激しい時の方が危険だと云えます。