秀光ビルドが工事の「見える化」を宣言しました
●オープンシステムとは?
建築主自身が、元請業者を介さずに基礎工事・大工工事・左官工事etcを分離発注し、設計事務所が設計監理ばかりでなく、工事管理も代行して建物を完成させる方法をオープンシステムと云います。
その事により、元請さんの経費が不要となり、工事費を何割りか軽減出来るために考えられた方法です。
●元請会社の仕事
請け負い業は、建築主に対してカタチの無いものを、仕様と性能と意匠の取り決めをしておいて、完成の約束を請け負うのが仕事です。
元請会社は、完成を請け負った建物に対し、施工管理・工程管理・原価管理を行います。
施工管理とは、設計図書と現場の出来具合を比べ、間違いなく施工されているか、施工精度を管理することを言います。
工程管理は、建築工事全体が約束の期限に間に合うか、管理することを言います。
原価管理とは、建築主から預かった請負代金の中で、建築主の要望を満たせる様管理することを言います。
●オープンシステムにおける責任の所在
設計事務所が元請の代行を行い、施工管理・工程管理・原価管理を行うのですが、設計事務所は請負業として参画しませんから、施工精度を管理しますがリスクを負うことはしません。工程に遅れが出ても、調整は出来ますが責任は負いません。原価管理も能力はありますが、責任は負いません。
これらの責任は建築主自身が負うことになるのです。
●元請会社の責任
人間のすることですから、思い違いや解釈の違いがあるでしょう。その様な問題のリスクを元請さんは背負っておられます。
協力業者間でも仕事の取り合い部分で誰も見積り計上していない項目があった場合の責任も元請さんは背負っています。
工事中の事故に対する責任も元請さんが背負っています。
瑕疵担保責任も元請さんが背負っています。
支払い時期のズレによる立替払いのリスクも元請さんが背負っています。
雨天が続き最終工程で余分な人件費が発生するリスクも元請さんが背負っています。
元請さんはそれらのリスクヘッジを経験的に判断して、諸経費を計上しているのです。
新築工事の様な、リスクが比較的読み易い工事であれば経費を5%程度まで落としても損しないかも知れません。増改築の様に壁を捲らないと、費用が読めない工事であれば15%貰っていても損するかも知れません。
見積り書に計上されている諸経費は、単なる値引きシロではありません。