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コラム
一級建築士はオールマイティーか?
2012年1月29日
一級建築士は資格的にオールマイティーですが、能力的にオールマイティーなわけではありません。
建築士には一級建築士・二級建築士・木造建築士があります。また最近は構造一級建築士と設備一級建築士が追加されました。構造一級と設備一級はそれぞれの分野に特化した建築士と云えます。
一級・二級・木造建築士ですが、木造建築士は木造設計に特化した建築士です。
お受験英語的な知識でと云えば、建築士の試験には木造の問題しか出ませんから、木造建築士が一番木造に詳しいでしょう。
二級と一級は設計が出来る規模構造に制約があるか無いかだけの違いです。これも、お受験英語的な知識の話しで行くと、二級建築士の試験にも木造の問題は出ますが、一級の試験に木造の問題が出ることは殆どありません。
ですので、木造建築士も二級建築士も取得せず、受験資格だけで幸運にも一級建築士になれた人がいたならば、木造を全く経験していなくれも一級建築士になれてしまいます。
現行法の資格の違いは規模や構造の制限を規定しているだけで、能力を問うものではありません。
一級建築士でも木造が判らない人もいますし、二級建築士でも素晴らしい木造設計する人もいます。
私見ですが、極論すれば建築士の資格は報酬を得て他人の家の設計をする手段でしかなく、独立して又は設計を任されて、自分が責任ある立場となった時から行う、建築の勉強の方が量・質共にはるかに多いと思います。
それを自覚して建築の勉強を続けてはじめて一人前の建築士になるのです。
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