従業員の貢献意欲が低下…その裏にある組織の“見えない課題”

声をかけても反応が薄い。
言われたことは進めるけれど、次の提案がなかなか出てこない。
面談の時間をつくっても、部下のやる気や本音が見えにくい。
管理職として、そんな場面に向き合っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こんにちは^^ほめ育コンサルタントの道下真介です。
今日は、部下の動きを「やる気」の一言で受け取る前に、管理職が確かめたい、ものの捉え方についてお話しします。
まず整えたくなる、目標と声かけ
部下の動きが小さく見えるとき、一般的には目標を具体的にする。
役割を伝え直す。
面談で困りごとを聞く。
できた行動を具体的にほめる。
こうした関わりは、どれも大切です。
ギャラップが2025年に公表した「世界の職場の現状」では、日本で仕事に熱意を持って取り組む従業員は7%と示されています。
ただ、目標や制度を整えることと同じくらい、一人ひとりが仕事をどんなものとして受け取っているかを見る時間には価値があると感じます。
対処を重ねても、届き方が人によって変わる理由
同じ言葉をかけても、励まされたと受け取る人もいれば、期待に応えなければと力が入りすぎる人もいます。
同じ仕事でも、成長の機会と受け取る人もいれば、怒られないために終えるものと受け取る人もいるかもしれません。
面談で本音が出にくいときも、話す意欲だけではなく、「話したらどう扱われるだろう」という見え方が関係している場合があります。
ここを確かめずに対策だけを増やすと、管理職の思いと部下の受け取り方に、少しずつ距離が生まれることがあります。
研修で見えた、お金と勉強の捉え方
先日、ある会社の社員研修で、参加者に「お金って何ですか?」と聞きました。
返ってきたのは、
「生きるために必要なもの」
「欲」
「価値と価値の交換」
「選択肢を増やすもの」
「手段」
など、さまざまな答えでした。
同じように「勉強って何ですか?」と聞くと、勉強が好きな人は成功するための道具として、苦手意識のある人はつらさや評価と結びつくものとして受け取っていました。
私は、自分のことも健康もお金も、人は思った通りに扱いやすいのではないかと考えています。
お金を自分の味方と受け取る人と、手元から離れていくものと受け取る人では、日々の扱い方が変わっていきます。
仕事も同じです。
部下が任された仕事を、自分の成功につながる道具として見ているのか。
失敗したときに責任を問われるものとして見ているのか。
そこに、管理職が知りたい伸びしろがあるかもしれません。
人間力とスキルを、順番にそろえる
やる気を性格だけで説明するより、その人が仕事や上司との関わりをどう捉えているかを、まず知る。
そのうえで、目標の置き方、仕事の進め方、報告の仕組みといったスキルをそろえていく。
人間力かスキルかの二者択一ではありません。
捉え方を受け取り、行動しやすい手順を一緒につくる。
この順番があると、部下の長所や可能性も見つけやすくなるのではないでしょうか。
御社で確かめたい3つのポイント
・部下は、今の仕事が誰の役に立っているかを、自分の言葉で話せるでしょうか。
・管理職は、答えを伝える前に、部下が仕事をどんなものとして受け取っているかを聞けているでしょうか。
・面談のあとに、本人が次の一歩を選べるような小さな手順があるでしょうか。
人によって大事にしていることも、力を発揮しやすい関わり方も違います。
だからこそ、全員を同じ言葉で動かそうとするより、その人の見えている景色を知ることから始めたいですね。
最初の一歩は、直す前に聞くこと
次の1週間で1回だけ、面談や日々の会話でこう聞いてみてください。
「この仕事、いまあなたにはどんなものに見えていますか?」
答えを急いで直そうとせず、まずはそのまま受け取ります。
そして、「そう見えているんですね」と返してから、次に試せる小さな行動を一緒に一つ選ぶ。
部下が任された仕事を、会社の中で練習させてもらっている機会として受け取れるようになると、日々の仕事から得る学びも変わってくるかもしれません。
人材育成や社内教育は、管理職が一人で正解を渡し続けることではありません。
一人ひとりの可能性を信じ、仕事の意味を一緒に見つけていく関わりだと私は思っています。
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