「全員に平等」が、いちばん不平等になっている職場の話

道下真介

道下真介

テーマ:ビジネス・職場における”ほめ育”

「全員に平等」が、いちばん不平等になっている職場の話

こんにちは。
ほめ育コンサルタントの道下真介です。



「全員に、平等に向き合いたい」
そう願う管理職の方は、多いのではないでしょうか。



ある人だけを優遇するように見えないよう、
同じ言葉で、同じタイミングで、同じように関わる。
それが「公平」だと、信じてやっている方が多いでしょう。



しかし、現場ではこんな声がよく聞こえてきます。



「同じように声をかけているのに、伸びる人と伸びない人がいる」
「研修も全員に受けさせたのに、変化が出るのは一部だけ」



リーダーが努力すればするほど
なぜか現場が静かに疲弊していく。



今日は、その不思議なズレについて、
一緒に考えていきたいと思います。




■ 「公平」と「同じ」は、似ているようで違うものなのです


ここで一度、立ち止まって考えてみてほしいのです。



「全員に同じ機会を与えること」が公平なのか、
それとも、
「一人ひとりが力を発揮できる関わり方をすること」が公平なのか。



私はよく、こんなご相談を耳にします。



「ちゃんとほめているはずなのに、離職が止まらなくて…」
「人材育成に同じだけ時間をかけているのに、育つ人と育たない人がいて…」



こうした職場を訪ねてみると、共通する傾向が見えてきます。



それは、
リーダーが「全員に同じ言葉」「同じタイミング」「同じやり方」で
関わろうとされているのです。



公平を大切にされる気持ちは、本当に尊いものだと思います。
ただ、その「同じ」が、結果として
「誰にも深くは届かない関わり」になってしまうこともあるというのを、知っていただきたいです。




■ 人によって、届く言葉のかたちが違います


大前提、私たちは一人ひとり、大切にしているものが異なります。



たとえば、
ルールや責任を大事にする方もいれば、
仲間との関係性を大事にする方もいる。
新しい挑戦に心が動く方もいれば、
じっくり考え抜くことに喜びを感じる方もいる。



となると、
「規律を大切にされる方」に
「あなたのおかげで職場が明るくなって嬉しい」とお伝えしても、
ご本人の中では「そこではないのに…。」と、少しズレた感覚が残ってしまいます。



一方で、その同じ方に
「ルールをきちんと守ってくれているから、あなたには、安心して任せられます。」と
お伝えすると、深く受け取ってくださることが多かったりします。



だからこそ、「全員に同じ言葉」では響かないのです。



相手の強みや、特徴を捉え
「その人の心に届く言葉」を見つけにいくことが重要となり
それこそが、画一的な関わりとの、大きな違いとなります。




■ 半年かけて自走が育った、ある現場の話


私が関わらせていただいた、ある会社(以下、C社)では、
パート層を中心とした現場の雰囲気が、長く課題になっていました。



「全員に同じことを伝えてきたのに、なかなか変わらなくて」
そんなご相談でした。



そこで取り組んでいただいたのは、
「全員に同じ」を、いったん手放すことでした。



リーダーが、一人ひとりの大切にされている価値観を
じっくり観察し、その方に合った言葉を選んでいく。
急がず、ゆっくり、半年をかけて、関わり方を変えていったのです。



最初に変化が現れたのは、「人の表情」でした。



その後、3ヶ月で雰囲気が少しずつ変わり始め、
半年が経つ頃には、現場の自走が育ち、
業績や定着率の数字にも、確かな変化が現れていきました。



「右向け右」では届かない方にも、
その人に合ったかたちでなら、必ず届く道があるのです。



人材育成の順番は、
「全員を同じ型に当てはめる」のではなく、
「一人ひとりをちゃんと見る → 届く言葉を選ぶ → 自走が始まる」



こちらのほうが、結果として早く回り始めるのではないかと、
私は感じています。




■ まずは、たった一人だけ観察してみてください


明日からの一歩として、おすすめしたいのは、ひとつだけです。



それは、たった一人のメンバーを、じっくり観察してみてください。
その方が、どんなときに表情が動いているか。
どんな仕事に、時間をかけているのか。


それを一週間ほど続けてから、声をかけてみてほしいんです。



社内教育のなかで最も投資対効果が高いのは、
こうした「一人を深く見る時間」ではないかと、私は感じています。



ただし、これを組織全体に根づかせていくためには、
業種・人数・リーダーの強みに合わせた、丁寧な設計が欠かせません。




■ おわりに


人は、関わりのなかで、少しずつ変化していきます。



「一人ひとりに合った言葉」を選ぶ習慣が、
やがてチーム全体の風通しを、変えていくのではないでしょうか。



私の公式LINEでは
「うちの現場には、どんな関わり方が合うのだろう」
「実は、今、こんなことが起きていて…」
など、ぜひお気軽にご相談をお寄せいただけます^^



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道下真介
専門家

道下真介(ほめ育コンサルタント)

株式会社Torus

ほめる習慣を組織に根付かせる「ほめ育」コンサルティングを展開。社内のほめる基準となるほめ育コンピテンシーを明確にし、ほめる基準とほめて育てる文化を組織に根付かせ、人材定着や業績向上のサポートをします。

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