「スタッフが言うことを聞かない」と悩むリーダーが最初に見直すべきこと

「最近の若手は、すぐ辞める」
休憩中に、このような言葉をこぼしている人がいませんか。
こんにちは。
ほめ育コンサルタントの道下真介です。
もしかしたら、あなたも同じように感じたことがあるかもしれません。
せっかく採った高卒の子が、1年で辞めた。
次の子は半年だった。
ただ、この言葉が現場で当たり前になっている会社ほど、若手が育ちにくい。
私はそう感じています。
辞めているのは「若手」ではなく、「小さな会社の若手」
厚生労働省が2025年10月に公表した数字があります。
令和4年3月に卒業した高卒の新入社員のうち、3年以内に辞めた人は37.9%。
ここまでは、よく知られた数字です。
ただ、会社の規模で分けると、景色が変わります。
・従業員5〜29人の事業所:54.6%
・30〜99人:45.2%
・1,000人以上:26.3%
同じ高卒でも、小さな会社では半分以上が3年以内に辞め、大きな会社では4人に1人です。
若手の性格が会社の規模で変わるとは考えにくい。
つまり、変わっているのは、会社側の「関わる環境」ではないでしょうか。
「すぐ辞める」と言われた側で、何が起きているか
現場監督は、忙しい人です。
工程、安全、元請けとのやり取り。そこに若手の教育が乗る。
教える時間がないまま、若手は「見て覚えろ」の中に置かれます。
そして、若手が動けないと、「やる気がない」「最近の子は」と言葉が出る。
ここで私が大事にしている見方があります。
それは、責めるよりも、パターンを見つけたい。
研修でも、宿題ができなかった方に「なぜできなかったか」を一緒に見ていきます。
すると、やる気の問題ではなく、「どの場面で止まったか」が見えてきます。
人は、そんなに簡単には変わりません。
教えたらすぐに結果を出す人もいれば、どれだけ関わってもなかなか変わらない人もいる。
だからこそ、「すぐ辞める」で片づけると、その若手の止まっている場面が見えなくなるのです。
若手が残る現場には、「見てくれている」がある
私は、順番があると考えています。
まず、関係性の質。
次に、結果が出る前の行動を言葉にすること。
そして、任せること。
ほめ育では、人を3つの視点で見ます。
成果、プロセス、そして存在。
若手に効くのは、圧倒的にプロセスです。
「今朝、道具を先に並べておいてくれたね」
「昨日、分からないところをそのままにせず聞いてくれたね」
結果が出る前の行動を、その場で言葉にする。
それだけで、その行動は繰り返され、若手は「見てくれている」と感じます。
「すぐ辞める」と言う監督の現場に足りないのは、監督の指導力ではなく、この一言を出す余裕と習慣なのです。
監督を責めずに、若手を見る仕組みをつくる
まず、自社で確かめてほしいことが3つあります。
・若手が「今日できたこと」を、誰かに言葉で伝えてもらう機会が週に一度あるか
・現場監督が、若手を見る時間を「仕事」として持っているか
・辞めた若手が、どの場面で止まっていたかを振り返ったことがあるか
そして、最初の一歩。
社長が、現場監督にこう聞いてください。
「今週、あの子ができるようになったこと、一つ教えて」
監督は答えるために、若手を見るようになります。
見た監督は、言葉にするようになります。
「すぐ辞める」は、若手を見る仕組みができた現場から、消えていきます。
若手の育て方は、会社ごとに違います。
教える人がいない会社と、教える時間がない会社では、打ち手が変わります。
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参考にした資料
・厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」(2025年10月24日。事業所規模別の3年以内離職率)


