「あの人には任せられない」と思ってしまうとき、信用は何でできているか

教えたばかりなのに、早い時期に退職の相談を受ける。
何を考えているのか、言葉だけではつかみにくい。
仕事ぶりのよさを伝えたいのに、言葉の壁があって思うように届かない。
外国人スタッフを受け入れている経営者やリーダーの方には、そんな場面があるかもしれません。
こんにちは^^ほめ育コンサルタントの道下真介です。
育てる時間や、周りが支えた時間があるからこそ、これから先も一緒に働けるだろうかと考えるのは自然なことです。
今日は、国籍で人をひとまとめにせず、一人ひとりがここで力を発揮しやすくなる関わりについて考えてみます。
制度が変わる今、職場の見られ方も変わっていく
出入国在留管理庁によると、育成就労制度は2027年4月1日に始まります。
この制度では、一定の要件のもとで、本人の意向による転籍も認められることになっています。
厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況では、2025年10月末の外国人労働者数は2,571,037人でした。
受け入れる企業にとって、人材育成や定着は、ますます日常の経営課題になっていくのではないでしょうか。
待遇や仕事の内容を整えることは、もちろん大切です。
同時に、「ここで自分は見てもらえている」と感じられるかも、その人が働く場所を考えるときの一つの材料になるかもしれません。
一生懸命教えても、気持ちまで受け取りにくいことがある
手順を分かりやすく伝える。
困ったときに相談できる人を決める。
生活面の案内も用意する。
こうした準備は、安心して働いてもらうための土台になります。
それでも、本人が今どこで力を使っているのか、何に戸惑っているのかが見えにくいことがあります。
言葉の違いがあると、短い返事だけで会話を終えたくなる日もあるでしょう。
そのときに先に確かめたいのは、「伝わっているか」だけではなく、「この人のよさを、私は見つけられているか」ということです。
教える側も、受け取る側も、急がずに理解を重ねる時間が必要になることがあります。
選ばれる職場は、一人ひとりの長所を言葉にしている
ほめ育では、どんな人にも長所があり、可能性があると考えます。
国籍や日本語の上手さで見方を決めるのではなく、その人がしている行動を具体的に見ることが出発点です。
たとえば、引き継ぎの前に道具をそろえている。
分からない言葉を自分で調べている。
周りを見て、手が空いた人の作業を手伝っている。
こうした行動には、責任感、学ぼうとする姿勢、仲間を大切にする気持ちなど、その人らしい長所が表れています。
「助かったよ」だけでも温かい言葉です。
そこに「昨日、次の人が使いやすいように道具をそろえてくれたね」と事実を添えると、何を見てもらえたのかが伝わりやすくなります。
相手によって、受け取りやすい言葉やタイミングは違います。
だからこそ、同じやり方にそろえるより、その人を知ろうとする関わりが大切だと私は感じています。
御社で確かめたい、3つの伸びしろ
人材育成や社内教育を考えるとき、次の3つを見てみてください。
□上司やリーダーは、結果だけでなく、日々の工夫を見つけて伝えられたら、もっとよくなりそうです。
□分からないことを聞ける相手と方法が、本人にも分かりやすくなっていたら、もっと安心につながりそうです。
□面談や朝礼で、その人が最近できるようになったことを聞く時間があれば、互いの理解が深まりそうです。
当てはまる項目があるなら、それは職場が一人ひとりの力をさらに生かせる伸びしろです。
まずは1週間に1回、そのスタッフの「よくできていること」を一つ、短い言葉で本人に直接伝えてみてください。
通訳アプリを使ってもかまいません。
大切なのは、完璧な表現よりも、見ていた事実をまっすぐに届けることです。
人が育ち、力を発揮し続けられる関係は、一度の面談だけでできるものではありません。
日々の小さな承認が重なることで、「ここで自分も役に立てている」と思える職場に近づいていくのではないでしょうか。
御社に合う仕組みは、人数や仕事の進め方、使う言葉によっても変わります。
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次に読む1本:「せっかく育てたのに、辞めてしまった。」こんな経験、ありませんか?
あなたの職場にも、まだ言葉になっていない長所が必ずあります。
参考にした資料


