傷つけるのが怖くて、部下に必要なことを言えないとき

道下真介

道下真介

テーマ:ビジネス・職場における”ほめ育”



言ったほうがいいことは、分かっている。
でも、相手の顔を見ると、今日はやめておこうと思う。

そんな迷いは、私にもあります。

こんにちは。
ほめ育コンサルタントの道下真介です。
人にフィードバックするとき、傷つけたらどうしようと気になることがあります。
今日は、その怖さを抱えたときに、私が大切にしたい考え方をお話しします。



伝える側にも、守りたい関係がある


講座で、行動するのが怖いという話をしました。
その中で私も、フィードバックをするときに、相手を傷つけることや、関係が悪くなることが気になると話しました。

人を指導する立場だから、いつでも平気で言える。
そんなことはありません。
目の前の人とこれからも関わりたいからこそ、言葉を選ぶのです。

職場で部下に伝えるときも、似た迷いがあると思います。
頑張っていることは知っている。
その努力を否定したように受け取られたくない。
忙しい中で取り組んでいる人なら、なおさら言いにくいこともありますよね。

そこで私は、怖いという気持ちに加えて、自分はどうしたいのかにも目を向けたいと考えています。
一緒に仕事を進めたいのか。
困っているところを助けたいのか。
次は本人ができるようになってほしいのか。
自分の望みを、少し具体的にしてみるのです。


黙るか、強く言うかの間にできること


怖さを感じたとき、何も言わなければ、その場でぶつかることは避けられます。
けれど、本人に改善してほしいことや、期待していることも、伝わらないままになります。

だからといって、勢いをつけて強く言えばいいわけでもありません。
講座でも、怖さをなくせ、無視しろと言っているのではないとお伝えしました。

「ほんまは、どうしたい?」
自分にそう問いかけると、相手に言いたいことを整理できます。
腹立たしさを晴らしたいのか。
仕事を一緒に良くしたいのか。
その違いは、伝える内容にも出てきます。

例えば、連絡が遅れたことを話すなら、実際に何が起きたのかを確かめる。
いつの連絡が、どんな仕事に影響したのか。
その事実を扱い、「いつも無責任だ」と人全体の評価に広げないことが大切です。

また、こちらが見ていない事情もあるかもしれません。
相手の説明を聞く時間を取る。
伝えることと、聞くことの両方があって、次の対応を話し合えます。


期待を、具体的な行動の言葉にする


ほめ育は、相手の良さや可能性を見つける関わりです。
私は、必要なことを話し合える関係も、その中で育てていきたいと考えています。
良いところを伝える日と、改善を相談する日で、別の人になる必要はありません。

まず、伝える前に二つの文を書いてみてください。
「相手にどうなってほしいか」
「一緒に改善したい行動は何か」

一つ目が「もっと責任感を持ってほしい」だけなら、二つ目を具体的にします。
どの仕事の、どの場面で、何をしてほしいのか。
本人が動ける言葉になるまで、考えてみるのです。

伝えるタイミングや場所も選べます。
人前で急に切り出すより、落ち着いて話せる時間を取る。
今話してよいかを確かめる。
上司の都合だけで始めない配慮も、できることの一つです。

自分の期待を話したら、相手がどう受け止めたかを確かめます。
同じ言葉でも、意味の取り方が違うことはあります。
次に何をするかを一緒に言葉にして、話を終えたいですね。

それでも、一度で思ったとおりに伝わるとは限りません。
言い方が強かったなら、そこは言い直していい。
相手の話を聞いて見落としに気づいたなら、自分の考えを修正していいのです。

怖さがある自分を責めるより、望む関係に近づくために何ができるかを考える。
私は、その姿勢を大切にしたい。
あなたが次に伝えたい一言も、相手と仕事を良くするための言葉から始めてみませんか。

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道下真介
専門家

道下真介(ほめ育コンサルタント)

株式会社Torus

ほめる習慣を組織に根付かせる「ほめ育」コンサルティングを展開。社内のほめる基準となるほめ育コンピテンシーを明確にし、ほめる基準とほめて育てる文化を組織に根付かせ、人材定着や業績向上のサポートをします。

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