その物件、本当にまだありますか?

重村裕一

重村裕一

テーマ:不動産業者選び

こんにちは。大阪市西区の不動産会社クレアクロスの重村です。

「ネットで見つけた部屋に問い合わせたら、『その物件は先ほど決まりました。でも似た物件がありますので、一度お店へ』と言われた」
お部屋探しや物件探しをされた方から、今もよく聞くお話です。

もちろん、人気の物件が本当にタッチの差で決まることはあります。ただ、中には最初から紹介するつもりのない物件で集客する「おとり広告」も残念ながら存在します。
今回は、広告の段階で不動産会社の誠実さを見分けるコツをお伝えします。

①「おとり広告」は法律で禁止されています

宅地建物取引業法32条では、実際のものより著しく優良・有利だと誤認させる広告(誇大広告)が禁止されています。
さらに業界の自主ルールである「不動産の表示に関する公正競争規約」では、
・実在しない物件
・すでに成約済みなど、実際には取引できない物件
・取引する意思のない物件
を広告することを「おとり広告」として禁止しています。

つまり「成約済みの物件を出しっぱなしにしておく」ことも、ルール上はアウトです。ポータルサイト各社も掲載基準を厳しくしていますが、ゼロにはなっていないのが実情です。

②来店前にできる、かんたんな確認

おとり広告を見抜く一番の方法は、来店する前に電話やメールで確認することです。
・「今も内見できますか?」
・「物件の所在地(建物名や番地)を教えてもらえますか?」
・「管理費や更新料など、家賃以外にかかる費用はいくらですか?」

誠実な会社なら、これらは来店前でも答えられる内容です。反対に「詳しくはお店で」「電話ではお伝えできない」と来店ばかりを急かされる場合は、少し立ち止まってよいと思います。
また、相場より明らかに安いのに理由の説明がない、広告に免許番号や取引態様(売主・代理・媒介)の記載がない、といった点も注意のサインです。

③広告の「表記ルール」を知っておく

公正競争規約には、広告の書き方にも細かいルールがあります。いくつか知っておくと、広告の読み方が変わります。
・徒歩所要時間は道路距離80mを1分として計算し、端数は切り上げ
・「新築」と書けるのは、建築工事完了後1年未満で、まだ誰も住んだことがない物件
・「最高」「日本一」「格安」などの用語は、客観的な根拠がなければ使えない

先日も、「駅徒歩5分」と書かれた物件をご案内の前に地図で測ると、実際には信号の多い道を通って7〜8分かかるというケースがありました。大阪市内は駅が多い分、こうした小さな差がお部屋選びを左右します。広告の数字をうのみにせず、ご自身の足で歩いてみることをおすすめしています。

まとめ

広告は、その会社が最初に見せる「顔」です。
・来店前に、内見できるか・所在地・費用を確認する
・来店を急かす、根拠のない安さ、表示義務の欠落には注意する
・徒歩分数や「新築」などの表記ルールを知っておく

この3つを意識するだけで、会社選びの失敗はぐっと減らせます。私たちも、聞かれたことに来店前からきちんとお答えすることを大切にしています。「この広告、ちょっと気になる」というご相談だけでも歓迎です。

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重村裕一
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重村裕一(宅地建物取引士)

株式会社クレアクロス

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