仲介手数料は交渉できるのか?現場のリアル
大阪市西区で不動産仲介をしている重村です。「家を売りたい」とご相談に来られた方から最近よく聞かれるのが、「買取と仲介って、何が違うんですか?」という質問です。どちらも売る方法ですが、向き不向きがはっきり分かれます。今日は現場の目線で整理してみます。
①仲介と買取、そもそもの違い
仲介は、不動産会社が売主と買主の間に立ち、市場で買い手を探す方法です。相場に近い価格で売れる可能性が高い一方、買い手が見つかるまで数か月かかることもあります。
買取は、不動産会社そのものが買主となって直接購入する方法で、早ければ数日〜数週間で現金化できます。ただし会社は再販売の利益やリフォーム費用を見込むため、価格は相場の7〜8割程度になるのが一般的です。まずはこの「価格」と「スピード」のトレードオフが出発点になります。
②買取が向いているケース
・離婚やローン返済の見直しなど、期限を区切って早く現金化したい方
・近隣に知られず売りたい方(買取は広告を出さずに進められます)
・築古や再建築不可など、市場では買い手がつきにくい物件
・相続した空き家を早く手放し、管理の負担から解放されたい方
こうした「スピードと確実性」を優先したい場合に買取は力を発揮します。売却後に見つかった不具合について、契約不適合責任(民法562条以下)を宅建業者が引き受けてくれるケースが多く、後々のトラブルリスクを抑えられる点も安心材料です。
③仲介が向いているケース
・時間に余裕があり、少しでも高く売りたい方
・住み替えで、売却代金を次の購入資金にしっかり充てたい方
・駅近マンションなど、買い手が見込める人気エリアの物件
大阪市内でも立地の良いマンションは仲介で相場どおりに売れることが多く、あえて買取価格まで下げる必要はありません。急がないのであれば、まずは仲介で市場に問うのが基本の一手です。
まとめ
どちらが正解ということはなく、「いつまでに・いくらで・どんな事情で売りたいか」で答えは変わります。私はご相談をいただくと、まず買取の査定額と、仲介で売った場合の想定価格・想定期間の両方をお出しして、並べて比べていただくようにしています。片方だけしか提案しない会社があれば、その理由を尋ねてみてください。両方の数字を並べて考える——それが、後悔しない売却の第一歩だと思います。


