不動産の「常識」が実は間違いだった3つの話

重村裕一

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テーマ:忘備録

不動産業界に長く携わっていると、「お客様がこういう思い込みをされているのか」と気づくことがあります。悪意のある思い込みではなく、業界側がきちんと説明してこなかった結果だと思っています。今日はその代表的な3つをお話しします。

①「仲介手数料は必ず1ヶ月分」は正しいのか?

賃貸契約の際に、「仲介手数料は家賃1ヶ月分を払うのが当然」と思っていませんか?

実は、宅建業法上、仲介手数料の上限は「家賃1ヶ月分+消費税」と定められていますが、これはあくまで上限の話です。本来は借主と貸主の双方から合計1ヶ月分以内を受領するのが原則であり、「借主から1ヶ月分満額をもらう」には、事前に借主の承諾が必要です(宅建業法第46条)。

つまり、交渉の余地は存在しています。ただし、業者によっては「うちは規定どおり」と断るケースもありますが、「法律で決まっている」わけではないということは覚えておいてください。

②「大手業者だから安心」という思い込みの危険性

「囲い込み」という言葉をご存じですか?売主から依頼を受けた不動産会社が、他社からの購入希望者を意図的に排除して、自社で両手仲介(売主・買主の両方から手数料を取ること)を狙う行為です。

残念ながら、これは一部の悪徳業者だけの話ではありません。名の知れた大手業者でも起きていることがあります。売主にとっては購入候補者が減り、成約に時間がかかるリスクがある。専任媒介や専属専任媒介を締結する際は、レインズへの登録状況や内覧対応の報告を定期的に確認することが大切です。

③「査定額=売れる価格」という誤解

「3社に査定してもらったら2,800万・3,000万・3,500万とバラバラで、何を信じればいいかわからない」というご相談をよく受けます。

不動産の査定は「科学的な算出値」ではなく、担当者の経験と判断が大きく影響します。高い査定額を提示して媒介契約を取ろうとする業者がいることも事実です。「査定額が高い=優秀な業者」とは言えません。

重要なのは根拠を説明できるかどうかです。「なぜこの価格なのか」を具体的に説明できる業者を選ぶことが、後悔しない売却への第一歩になります。

まとめ

不動産取引は人生で何度も経験するものではないからこそ、業界の「当たり前」に疑問を持ちにくいものです。でも、正しい知識を持つだけで、取引の質は大きく変わります。

「なんか変だな」と感じたら、ぜひ遠慮なく聞いてください。それが私の仕事だと思っています。

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重村裕一
専門家

重村裕一(宅地建物取引士)

株式会社クレアクロス

大阪で相続不動産の売却・活用に悩むならご相談ください。IT企業出身の異色キャリアを持ち「不動産で損する人をなくしたい」という信念のもと、相続・売買・賃貸・投資まで不動産全般を一貫サポートします。

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