一流ホテルに学ぶ、不動産接客3つの気づき
不動産会社を何社かまわった方から、「どこへ行っても同じ物件を勧められる」と不思議がられることがあります。今日は少し業界の内側の話を、代表としての忘備録がわりに正直に書いてみます。仕組みを知っておくと、会社選びの見え方が変わるはずです。
①なぜどの会社でも同じ物件が出てくるのか
多くの方が「A社にしかない物件」を探して何社もまわられますが、実は売り物件のほとんどは「レインズ」という不動産会社専用の共通ネットワークに登録されています。宅地建物取引業法では、専任媒介・専属専任媒介で預かった物件は一定期間内にレインズへ登録することが義務づけられています(宅建業法第34条の2)。つまり、どの会社に行っても紹介できる物件の元データは基本的に同じ、ということです。差が出るのは物件そのものではなく、その物件をどう見て、どう説明してくれるかという「担当者の力量」の部分だと私は考えています。
②「未公開物件」という言葉のリアル
「うちだけの未公開物件があります」という案内を受けたことがある方もいるかもしれません。売主の事情でネット公開を控えているケースは確かに実在します。ただ一方で、集客のための呼び水として使われる場合もあるのが実情です。大切なのは、その物件が本当にあなたの希望条件に合っているかどうか。「未公開」という言葉の響きだけで判断を急がず、条件と価格の根拠を落ち着いて確認することをおすすめします。
③価格や条件に残る「慣習」
不動産の世界には、法律で決まっているわけではないのに長年続いている慣習がいくつもあります。関西で更新料が少ない地域があること、価格交渉で端数を調整する商慣行があること。こうした慣習は知っている人だけが得をしがちで、知らないまま進めると「聞いておけばよかった」となりかねません。私たちが心がけているのは、こうした業界の当たり前を、お客様目線でかみくだいてお伝えすることです。
まとめ
業界の裏側と言っても、隠しごとをしているという話ではありません。ただ、内側にいると当たり前すぎて説明が抜けてしまう慣習が確かにあります。物件は同じでも、その情報をどれだけ正直に、わかりやすく開いてくれるか。そこが会社選びの本当の分かれ目だと、現場に立ち続けて改めて感じています。気になる慣習があれば、遠慮なく「これはなぜ?」と聞いてみてください。


