RMデメリットと対処法③~不確実性はなくせない
前回、9月25日のコラム「業務効率化は『やめる』ことから~その仕事、本当に必要ですか?」では、業務効率化の第一歩として、「今やっている仕事を本当に続ける必要があるのか」と見直すことについて書きました。
今回は、その中でも特に身近な「念のため」という部分に焦点を当ててみたいと思います。
「念のため」は便利な言葉
「念のためコピーしておこう」
「念のため、二人で確認しておこう」
「念のため、資料を作っておこう」
会社の中では、この「念のため」という言葉がよく使われます。
もちろん、慎重な確認が必要な仕事もあります。しかし、「念のため」という理由だけで、いつの間にか続いている仕事もあるのではないでしょうか。
実は、「念のため=安全」とは限りません。
「念のためコピー」が新しい仕事を生む
例えば、重要な書類を「念のため」と紙でコピーし、さらにPDFでも保存する。
一見すると、万一に備えた安全な対応に思えます。
しかし、紙の書類を保管する場所が必要になり、PDFの保存先も管理しなければなりません。保存したものを後から探す作業も発生します。
「念のため」によって増えた作業が、本来やるべき仕事の時間を奪っているとしたらどうでしょう。
「念のため二人で確認」は本当に必要?
「ミスを防ぐため、必ず二人で確認する」というルールもあります。
重要な業務であれば、二重チェックは有効でしょう。
一方で、ほとんどミスが起きない定型的な作業まで、毎回二人で確認していたらどうでしょうか。
作業する人だけでなく、確認する人の時間も使います。
しかも、確認する側が「いつものことだから」と形式的にチェックしているだけなら、本当にリスクを減らしているとは言えません。
大切なのは「二人で確認すること」ではなく、「何のミスを防ぐために確認するのか」を考えることです。
「念のための資料」が増えていないか
会議資料でも、「質問されたら困るから、念のため詳しい数字まで入れておこう」と考えることがあります。
その結果、何ページもの資料ができ上がったものの、実際の会議で使われるのは一部だけ――。
これでは、資料を作る人だけでなく、読む人の時間も使ってしまいます。
「念のため」が、会社全体の仕事を増やしている可能性があるのです。
「何のため?」と問い直してみる
「念のため」という言葉が出てきたら、一度、
「何のために必要なのか?」
と問い直してみてはいかがでしょうか。
「ミスを防ぐため」なら、どんなミスを防ぎたいのか。
「万一に備えるため」なら、その可能性はどの程度あるのか。
必要な「念のため」までなくす必要はありません。
しかし、理由が曖昧なまま続いている「念のため」があれば、やめる、簡単にする、頻度を減らすといった見直しができるかもしれません。
仕事を増やせば増やすほど、安全になるわけではありません。
「念のため」という言葉をきっかけに、自社の仕事を一度見直してみてはいかがでしょうか。
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