リスクマネジメントの目的⑧~経営判断の質を高める
中小企業の経営者にとって、リスク管理や内部統制は「自分たちには関係ない」と思われがちです。しかし、経験だけに頼る経営には危険がつきまとってきます。
「うちは大丈夫」という楽観と経験の落とし穴
多くの中小企業の経営者とお話しする中で、リスク管理が進まない大きな要因として感じるのが「意識の問題」です。
特に「うちは少人数で互いの顔が見えているから、大きなトラブルは起きない」という楽観的な思い込みが見受けられます。また、長年の「経験や感覚」に頼った経営は強みでもありますが、今の時代のルールや価値観の変化に対応しきれず、無意識のうちに思わぬリスクに晒されてしまっているケースも少なくありません。
経営者と従業員の間に生まれる「温度差」
経営者が「うちは今のままでいい」と考えていると、現場の従業員も「何かあっても社長が何とかしてくれる」と人任せになりがちです。
逆に、経営者が危機感を持っていても、「具体的に何をすればいいか伝わっていない」というパターンも多いものです。例えば、情報の取り扱いについて「言わなくてもわかるだろう」という暗黙の了解が、結果として内部統制の機能不全を招き、思わぬミスに繋がることがあります。
まずは「対話」から始めるリスクマネジメント
難しい仕組みを作る必要はありません。まずは今の体制に安心感を持てるよう、以下のステップから始めてみませんか?
•「ヒヤリハット」を褒める文化: 小さなミスや不安を共有した従業員を責めず、「教えてくれてありがとう」と伝える。
•ルールの「見える化」: 経営者の頭の中にある「これまでの経験」を、簡単なチェックリストにする。
•定期的な声掛け: 「最近、困っていることはない?」という日常の対話が、最大の防御になります。
特別な準備は不要です。経営者であるあなたの「少しの意識の変化と意思表示」が、組織を守る最強の武器になります。
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