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理念策定って俳句づくりに似ている?

田丸伸二

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テーマ:企業理念

タレントが推敲した俳句を有名な先生が厳しく添削するという某テレビ番組を時折拝見するのですが、私はこれを観て、「理念策定って俳句づくりに似ているなあ」といつも感じています。

無駄を削ぎ落とすという考え方

これは企業理念そのものです。

企業理念は会社の「存在意義」や「価値観」を表すものなので、説明文ではありません。
「あれも伝えたい」「これも伝えたい」と要素を詰め込むほど、理念は長くなり、従業員の記憶にも残らなくなります。
俳句も同じで、17文字という制約があるからこそ、本当に必要な言葉だけが残ります。

例えば、
「お客様を大切にし、品質を重視し、社会に貢献し、社員を幸せにする会社」
これは間違ってはいませんが、理念というより説明文です。

一方、
「信頼を育む」
この一言であれば、お客様・従業員・取引先・地域社会など様々な相手に当てはめることができます。

つまり、「削ること」は情報を減らすことではなく、本質を残すことです。

あえて解釈の余地を残すこと

一般的には「理念は具体的に」と言われることがありますが、私は必ずしもそうではないと思っています。
企業理念は10年、20年、場合によっては50年使うものです。

例えば
「国内で〇〇業界No.1を目指す」
のように限定すると、海外展開したくなったときや新規事業を始めたときに理念が足かせになります。

一方で、
「人々の豊かな暮らしに貢献する」
であれば、事業が変わっても理念は変わりません。

つまり理念は、
「行動を縛るもの」ではなく 、「判断の軸になるもの」であるべきです。

この意味では、文学でいう「余白」に近いものがあります。
従業員一人ひとりが、その理念を自分の仕事に当てはめて考えられる余地が必要です。

企業理念策定に必要なこと

不要な言葉を削ぎ落とし、本当に伝えたい本質だけを残す。一方で、説明し過ぎず、従業員それぞれが自分の仕事に重ね合わせて解釈できる「余白」を残すことも大切です。

良い企業理念とは、短いから良いのではありません。少ない言葉で、多くの意味を伝えられる理念こそが、長く企業を支える普遍的な理念になるのです。

※テーマ別コラム
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企業理念

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田丸伸二
専門家

田丸伸二(中小企業診断士)

たまる中小企業診断士事務所

30年以上の管理部門経験を持つ中小企業診断士が、中小企業の内部統制・リスクマネジメント・コンプライアンス教育を支援。ガバナンスを整え、中小企業の経営改善と持続的成長を実現します。

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