人間関係で悩む、嫌な人への接し方

小橋広市

小橋広市

テーマ:関係性コンディショニング

職場や学校、日常生活の中で、「どうしても苦手な人」との関わりに悩むことは誰しも経験するものです。例えば、いつも否定的な言葉を投げかける人、細かいことで指摘ばかりする人、場の空気を読まずに不快な発言をする人。できれば避けたいけれど、完全に関わらずに生きることは難しいものです。
このような悩みを抱えた方へ、私が過去で実践した人間関係に悩んだときに少しでも楽にするための具体的な4つの対処法を紹介します。
劣等感

1. 「嫌な人」の心の裏側を知る

嫌味や皮肉は表面的なものに見えても、その内側には劣等感や承認欲求が潜んでいることが多いのです。攻撃的な態度をとる人ほど、実は自信がなく、周囲に認められたいと思っていることが少なくありません。
この視点を持つことで、「この人は自分を攻撃しているのではなく、不安を隠しているのかもしれない」と受け止めることができ、感情の負担を減らすことができます。

2. 神様の視点で俯瞰する

相手の行動を「単なる現象」として観察すると、余計な感情を抱かずにすみます。この考え方は、心理学で「メタ認知」と呼ばれ、自分を客観的に見ることで冷静さを保つ効果があります。
例えば、「これは上司のよくある行動なのだろうか?」「なぜこの人はこういう態度をとるのだろう?」と考えながら、状況を一歩引いて見ることで、不要なストレスを抱えにくくなります。

3. のれんに腕押し作戦

調和的に対立を避ける手段として、「否定せず、全てを肯定して受け流す」のは、相手の攻撃を和らげる効果的な方法です。
例えば、「そうなんですね。」「なるほど、そういう考え方もありますね。」といった相槌を打ちながら、深く関わらないようにすることで、相手の言葉を受け流しやすくなります。これにより、余計な対立を避け、関係が悪化するのを防ぐことができます。

4. 「嫌な人」を味方にする

意外な方法ですが、コミュニケーションを増やすことで相手の態度が変化することがあります。「単純接触効果」として知られ、何度も接触することで親近感が生まれ、関係が改善されることがあるのです。
苦手な人はどこにでもいます。以前、職場のある同僚と何を話しても否定的な態度を取られていました。しかし、ある時「この件であなたの力を貸してほしい」と頼んだところ、驚くほど協力的になり、関係が改善しました。このように、相手を「敵」と決めつけず、適度な関わりを持つことで、思わぬ良い変化が起こることもあります。

おわりに

これらの方法を実践することで、人間関係のストレスが大きく減ることが期待できます。自分の対応の仕方を変えるだけで、相手の反応が変わることが多いのです。
ぜひ、自分に合った方法を試してみてください。少しの工夫で、苦手な人との関係も穏やかに変えていくことができます。

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小橋広市
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小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

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