解決へのアプローチ(後編)

小橋広市

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テーマ:関係性コンディショニング

ジグソーパズル型とルービックキューブ型の問題

人間関係の問題は、多くの人が経験します。コミュニケーションのすれ違いや意見の食い違いなど、さまざまな形で現れます。こうした問題は、大きく二つのタイプに分けられます。それが「ジグソーパズル型」と「ルービックキューブ型」です。

ジグソーパズル型

ジグソーパズル
これは、問題が複雑でも共通の目的が明確であり、双方がその目標を共有している場合に適用されます。問題を細かく分解し、各自が役割を分担して進めることで、最終的には解決が可能です。

ジグソーパズルを解くとき、最初は全体像が見えませんが、端から少しずつ解いていくことで全体が見えてきます。人間関係の問題も同様で、小さな問題を解決し続けることで、最終的には大きな成果を得られます。

職場でのプロジェクトも同じです。チーム全員が「成功させたい」という共通の目標を持っていれば、各メンバーが自分の担当をしっかり果たすことで、プロジェクト全体が前に進みます。

ルービックキューブ型

ルービックキューブ
このタイプは、一度崩れると解決が難しくなるものです。善意の行動が予期せぬ悪影響を生むこともあり、結果的に目的から遠ざかることがあります。

職場のプロジェクトで、一人のメンバーが予想外の行動を取ると全体のバランスが崩れ、問題が複雑化することがあります。ルービックキューブのように、一つを揃えると別の部分が崩れる状況です。

家族で新しい生活習慣を取り入れようとする場合も、一人の頑張りが他の人に適応できず、ストレスを生むことがあります。このように、全員が同じ方向を向いていないと逆効果になることがあります。

健全な関係を築くために

夫婦関係においても、双方の目的が明確であれば、問題を細かく分解して対処できます。これが「ジグソーパズル型」の考え方です。共通の目的を持ち、細かく問題を解決していくことで、安定した関係を築けます。

コーチとクライアントの関係も同じです。コーチはクライアントのゴールを明確にし、小さな成功を積み重ねて成長をサポートします。例えば、「自信をつけたい」という目標に対して、「得意なことをリストアップする」や「日々の成功を記録する」といった小さなステップを設定します。このように、一つの部分が解決すると次々に他の部分も前進していきます。

問題をピースに見立てて理解すると、関係性や課題の解決がよりイメージしやすくなります。


【小さな実践】
目標を細かく分解し、整理して色分けしてみましょう。赤は緊急な課題、青は長期的な目標、緑は他者との協力が必要な項目というように色分けすると、優先順位が明確になります。これにより、自分の役割と他者の役割が明確になり、健全な関係を築く一歩を踏み出せます。

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小橋広市
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小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

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