思い込みのワナ
今回はコーチがセッション中に行なう質問とは、違うシチュエーションでの質問のしかたについてお伝えします。ただ、相手の答えを上手に引き出す意味では共通するところがあるので参考にして下さい。
セミナーや研修で講師に質問する時に、疑問点を払しょくしたり、モヤモヤしている点を明確にするために質問しますが、質問のしかたによっては他の参加者のストレスになりかねません。
仮の答えを持った質問
何も考えずに自分が解らないところの答えだけを聞くのは小学生でも聞けます。一方、周囲も答える側も学びがある質問は、仮の答えを自分が持っている質問です。
例えば、「◯◯の意味を教えて下さい」というより、「私は◯◯はこのように解釈していますが、違う見解があったら教えて下さい?」このように質問されると、答える側は、より詳しく答えを返してくれる可能性が広がります。
共通言語で質問
もうひとつの質問のしかたは、人によって解釈が違うピント外れの質問をすると、自分が望んでいない解答が返ってくる場合があります。
例えば、「私は継続ができなくて困っています。継続できるようにするにはどのようにしたら良いでしょうか?」とこのように質問をしたとします。
この質問は、人によって解釈が変わります。「継続ができない」というのは何が継続できないのか、どの程度継続できたら満足するのかが明確でないので、解答も抽象的になります。
同じ質問でもこのようにすると、「私は毎日、健康とダイエットを兼ねてジョギングをしていますが、雨が降ったり残業が続くと休みがちになります。せめて1年間だけでも継続できる方法がありますか?」
このように誰もが同じ解釈ができる質問だと、ピント外れの答えが返ってくることはないし、周囲の人のアイデアも聞くことができます。
目的地が同じだとしても、人は個々で違う地図を見ています。少なくとも皆が同じ地図を見ながらルートを決めると解釈のズレは起こりません。
良い質問のまとめとして、
・自分で仮の答えを持って質問する
・相手によって解釈がズレない共通言語を使った質問をする
あなたにも気付きがありますように
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「見ている地図が違っても目的地に着ける理想的な人間関係」「」
見ている地図が同じかどうか答え合わせをするとは
◇「ミスコミュニケーションは、起こる理由が解れば解決できる」
すべての人は省略・歪曲・一般化のフィルターで観ている
【小さな実践】
ビジネスや大切な話しをする際は、広い範囲をカバーする一般化言語を使わないように意識付けをする