認知症介護は自から他へ
「遠距離認知症介護者の日記」のテーマの記事は、お袋が認知症になった初期の頃を記録として残すためにアップしています。
ここから2015年3月4日の話
大切な書類がゴミに・・・
昨日、お袋がデイケアに行っている時に、いらないものを処分をしていたら普段、使わない部屋のゴミ箱に大切な書類がまるめて捨ててあった。
私が手続きしたものは京都の自宅に転送してもらうように手配したが、以前から公的な書類がまだ実家の方に届いていたのをすっかり忘れていた。
早速、郵便局で実家に届く全ての郵便物の転送届を出した。あぁ、これでお袋宛に届くものは全てなくなり、社会におけるお袋の存在感が消えていくような気がした。こんなことをしていると、息子の手でお袋の尊厳を奪っているようで切なくなる。
お袋がデイケアに行っている間に実家を後にした。京都に着いてお袋に連絡したところ、「私の居ない留守に帰ってから!」とご機嫌斜めだった。「デイケアは楽しかったか?」と聴くと「あんたが居ないのが悲しい・・・」
いつもそうだ。デイケアの楽しいことより、私が帰った後の寂しさばかりをボヤいている。こんな生活がいつまで続くか分からないが、親子は離れて暮らしているから、会える楽しみがあるような気がする。
ここから現在
この頃のお袋は私が帰った際、とても喜んでくれていたので親子で会えるのが楽しみだった時期です。その反動か私が京都に帰る前日は、帰るのが分かるらしくて愚痴が多くなっていました。
最初の頃は本人が居る時に帰っていましたが、帰る際に泣かれると後ろ髪を引かれる思いで辛いので、デイケアに行っている留守に帰るようにしていました。
ところが、ヘルパーさんいわく、デイケアで楽しんで帰ったら息子がいないという落差がとても辛いらしく、できれば本人が居る時に帰ってほしいと言われたことがあります。
どちらにしても良し悪しで、私が実家に帰った時にはヘルパーさんに休んでもらっているので、私が帰るとお袋ひとりになるのは同じなので、その分毎日、お袋に電話していました。
今思えば、お袋が少しでも長くひとりで暮らすことができたのは、このような適度な刺激があったからかもしれないと思っています。
あなたにも気付きがありますように
【小さな実践】
親子の距離感はそれぞれ違い、双方が丁度よい距離感を保つと絆は強くなっていく