認知症介護は自から他へ
「遠距離認知症介護者の日記」のテーマの記事は、お袋が認知症になった初期の頃を記録として残すためにアップしています。
ここから2014年3月8日の話
環境、教育、雇用、財政、政治など、生活していく上で 基幹となる社会のシステムが揺らぐ中で、私たちは、漠然とした不安、あきらめ、根拠のない楽観視などが蔓延している。
人口が減少し、高齢者が増加する一方、早期認知症を含めた全認知症頻度は加齢と共に増加し、50代で5%、60代で12%、70代で30%となり、80代では50%を越え、90代ではほぼ75%に達すると聞いている。もはや認知症は他人事ではない。
認知症と生活習慣病は関わりがあり、生活習慣を改善することで認知症の発症を遅らせることができる。その一方で、食習慣や睡眠習慣が乱れている若者が多いのも気になるところ。
私はコラムに認知症のお袋ことを掲載するのを躊躇した時期があった。理由は、私自身のストレスのはけ口になり、現実から逃避する口実を作っているような気がしたからだ。
突然、出現した大きな問題を、私が過去に培われた経験や知識の範囲でしか受け入れることができなかった時期があった。そんな私も時間の経過とともに、この記録が自分の進むべき道標のような気がしてきた。
どのようにお袋の認知症と向き合っていくか。私自身も大きなハンディを抱え、認知症のお袋を遠距離介護の参考例として、この記事があなたのお役に立てれば嬉しく思う。
記録後記として
普段、冷静沈着に物事を判断する人でも、当事者になるとまるで人が変わったように迷走し始める。その理由は、当事者になると適応できる問題として捉えられなくなるからです。
目の前の問題を、今までの経験や知識、思い込みなどのマインドセットで対応しようとするので、自分視点でしか物事を捉えられなくなるのが原因です。
もがいている時はどうにもならないこともありますが、対処法はあります。「責任の分担をする」ことです。誰かに責任転嫁するということではありません。
できるだけ、他者に任せられることは任せるということ。役所は聞かないと教えてくれません。そもそも何を聞くのか分かりませんものね。
追々にこのあたりの話もしてゆきたいと思っています。
【小さな実践】
自分ができないことを書き出すより、他者に任せられることを書き出してみる